内容説明
作者不詳「ニーベルゲンの歌」ゲーテ「若きヴェルテルの悩み」トーマス・マン「トーニオ・クレーガー」カフカ「変身」シュリンク「朗読者」etc。精選68作品を紹介。古典から歴史的大作・重要基本作品で教養がつく、読みやすいダイジェスト編集版。
目次
1 ドイツ文学誕生から中世文学―宮廷世界と騎士文学
2 バロック文学と近代文学の成立―民衆文学とシュトルム・ウント・ドラング
3 十八世紀末から十九世紀初頭の文学―時代感情とロマン主義
4 新しいリアリズムを求めて―自己充実と芸術活動
5 自然主義の登場から第一次世界大戦―歴史的現実に直面する精神世界
6 ファシズムの影の下で―激動の時代を生きた精神の証言
7 戦後文学と戦争の傷跡―東西分裂の中の政治と実存
8 不確実な現実と生の不安―統一へのプロローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tieckP(ティークP)
7
作家と代表作について3~5頁くらいずつでまとめたシリーズのドイツ版。各項目が丁寧に書かれているので、文学史の副読本に良さそう。もっとも、『トニオ・クレーガー』の説明で、「トーニオを救ったのは友人の女性画家リザヴェータである」と単純化されているのはやや引っかかるけれども。19世紀の中間小説くらいの作品に僕の個人的な関心は向いていて、20世紀のドイツ文学は、第二次大戦の責任を負って無邪気な爽やかさや快感に欠けるのがつらいところ。もとよりシラーがゲーテを自然だと羨んだ時に定まったドイツ文学の宿命かもしれない。2021/09/23
へんかんへん
3
鋼鉄の嵐のなかで、美しき惑いの年、凱旋門、特性のない男、ブリキの太鼓、ゴールキーパーの不安、カッサンドラ、龍の血を浴びて、消去2017/06/12
viola
2
ドイツ文学はやっぱりゲーテとヘッセ。最近だとシュリンク。あとはカフカしか読んでません・・・。ドイツ文学って”孤独”な人が主人公なことが多いらしいです。・・・あぁ、確かにそうかも。 英米中心だったため、知らない本の多いこと多いこと。2010/01/01
kinkinbeer135ml
0
中世の封建制度が根付いていた時代から、第二次対戦、東西ドイツ統合あたりまでの時代に描かれたドイツ文学作品の、粗筋(一部ネタバレあり)および各作者がいた時代背景を説明したものになっています。ニーベルンゲンの歌、ファウストあたりを読んでみようかな。2022/12/01