内容説明
超低温のLNGを運ぶLNG船は複雑で、誰にとっても難解である。またボイルオフガス発生のために推進プラントの経済性評価も難しい。本書では著者の知識と経験をもとに、これを平易に解きほぐし、写真・図表を用いて挿話を交えて懇切に説明。LNG船がはっきりとわかってくる。この間に、新技術のすばらしさや思いがけない落とし穴が見えてくる。新機種開発・競争力強化の発想や方法も浮彫りにされる。これからLNG船を学ぶ人にとり最適の入門書。同時に、LNG船担当者の飛躍を手伝う専門書。
目次
第1章 はじめに
第2章 LNG貨物とLNG船
第3章 内部防熱方式からのスタート
第4章 方形タンク方式の成功
第5章 フランスの開発:メンブレン方式
第6章 ノルウェーの開発:球形タンク方式
第7章 LNG船のバラエティ
第8章 大型LNG船の建造
第9章 LNG船の経済性向上
第10章 LNG船の変革と多様化
LNG船二十年―あとがきにかえて
著者等紹介
糸山直之[イトヤマナオユキ]
工学博士、技術士(船舶)。1937年1月、福岡県大牟田市生まれ。父は三井鉱山の建築技師。記憶の中の最初の船は、三池港にきた“巨大な”石炭船。造船(巨大航走物の設計建造)を選び、1959年に九州大学工学部造船学科を卒業、三菱造船(株)に入社、長崎造船所に配属。66年4月に結婚、7月に三菱重工業(株)本社船舶技術部に転勤。0男2女を得る。73年から石油危機後の変動の中、LNG船基本計画を担当、その20年間に数多くの人々と相知る。LNG船の魅力にひかれ、論文・論説30数編を発表。90年に技師長。94年に「LNG船基本計画の研究」で東京大学より工学博士を得る。技術士(船舶)を得る。96年2月に「LNG船技術の現状と展望」を造船学会誌に寄せ、後輩たちに便なる発展の夢を託す。スカイアルミニウム(株)を得て、98年より三菱商事(株)に勤務
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