山で一泊 - 辻まこと画文集

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  • サイズ B5判/ページ数 143p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784423920459
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

にし

48
丁寧に作られた本で文も挿し絵も手触りも申し分ない一冊。辻さんは当時山を一人でいく理解されにくい『少数派』だったんだと思います。が、この紀行文は人の心の琴線に触れ沢山の人に読み継がれています。印象的な『沈殿』の章に人の体を乗り物に例えて降りてゆっくり外から眺めてみては?と書いてあります。人体の機能や思想そんな比較は軒先に並んでいる一つのカタチだと気付くかも。ウンザリしたりヨカッタと思いながら自分に戻るのだ。人間だけが上等なものではないんだよ。辻さんの言葉が波紋の様に広がっていく。一番お気に入りの本です。2014/06/16

100名山

3
本書は一時期入手困難なプレミアム価格が付いた大人の絵本でした。 数ある辻まことの著書の中で、最も装丁が良く、判も大きく色彩された絵もモノトーンの絵も栄えます。 辻潤と伊藤野枝の長男として生まれ、母は大杉栄の許に走り大逆事件で殺され、父は精神を冒され、餓死しました。 そんな辻まことの絵は孤独感が漂い、それでいて癒されます。 山の紀行文なのでしょうが、文章は詩であり、一つの世界を創ります。 山の本とするなら「単独行」と双璧を成します。 2011/01/15

Juichi Oda

0
Wikipediaで見ると大正2年生まれの詩人で画家という辻まこと。両親共にスキャンダラスな存在で(気になる方は調べてみてください)、本人も62歳で自殺するという、かなり屈折した人生を送った人のようだ。かつて『山からの絵本』を読んだが、今回の本はとても立派な大型の画文集で、確かにひねくれた性格も見え隠れするが、ほのぼのとした山行きや鉄砲撃ちのエッセイが楽しかった。「霧を吐いているカツラやセンの木」とか「森の中のヒトミのような泉」など、ハッとする表現に気持ちが靡いた。絵も素朴で素敵な本だった。2024/01/11

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