内容説明
生きがたい時代を文学者はどのように誠実に生きたか。孤立を強いられながらも本来的な自己を問い、自由を求めつづける精神が、どのようにして表現へと自己をせり立たせていったか。著者はそこに中国文学の伝統、さらには文学そのものの価値を見る。本書に収められた多様な文章を一貫するのは、文学への率直にして根源的な問いかけである。
目次
1 縁情の詩(想い夢を成す;薔薇の香り ほか)
2 言志の文学(言志の文学;擾されず逼られず ほか)
3 天はかつて下に在りき(鈴木修次先生の六朝文学研究について;無言の励まし ほか)
4 友だち(友だち;葬送)
著者等紹介
大上正美[オオガミマサミ]
1944年9月1日生まれ。神戸市出身。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。青山学院大学文学部教授。博士(文学・京都大学)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。