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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mealla0v0
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とりわけ規律について。ウェーバーの定義は、規律とは命令の合理化された形式であり、それは内面に喰い込むものだと言う。「訓練」「調教」「義務」「良心」といったものが、大衆をして画一的なものとするというのだ。そしてこの規律は、軍事規律をその起源とする。戦争遂行のために大衆は兵士へと規律化されるように、あらゆる規律はこの軍事規律を一般制度の母胎とし、社会に広がっていくのだと言う。この点はフーコーと突き合わせて読むのがいいだろう。2017/08/14
ヴェルナーの日記
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ウェーバーは読む度、その見識の広さや知識の深さに圧倒される。本書『支配の社会学Ⅱ』では、主に封建制、身分制国家形態を分析し、特に皇帝教皇主義と強権性支配(教会)との対立を各地方別・時代別・宗教別等で比較している。訳者のあとがきにもあるように、ウェーバーは、「近代的合理主義とは何であるか、それはいかにして成立したか、なぜヨーロッパにおいてのみ成立したのか」を考察し、「合理的資本主義の発展を阻止し、あるいは促進した要因とは何か」を一つひとつ検討することであった。それ故、宗教学から経済学までと分野は広範に及ぶ。2014/07/05