内容説明
本書の主たる目的は、スンナ派イスラーム実定法(fiqh)、とくに財産法の中で、従来の研究によって満足な説明を与えられてこなかったり、研究者の間で議論の的になっている規定を、ヒジュラ暦二世紀・西暦八世紀から三・九世紀初めの学派成立期あるいはそれ以前に溯って説明することである。
目次
序論(シャリーアとフィクフの概念と学派の成立;所有権の構造)
第1部 契約の効力(総論;不成立の契約 ほか)
第2部 民事責任(総論;加害行為 ほか)
第3部 法制度各論(有償解放契約;遺留分制度―「死の病」 ほか)