政治の隘路―多元主義の20世紀

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政治の隘路―多元主義の20世紀

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  • サイズ A5判/ページ数 245,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784423710517
  • NDC分類 311.2
  • Cコード C3031

内容説明

何も決められず、求心力のない政治―私達の眼前に広がる政治の風景は、国民国家以外の主体が声高に各々の主張を展開し、秩序維持や統合という政治本来の機能が失われた姿ではないだろうか。それは冷戦に勝利し、ユートピアに到達した自由民主主義の支柱である“多元性”が行き着いた皮肉な結末なのである。本書は、その自由民主主義体制の中心理論である多元主義論の歴史的展開を、哲学的分野から実証的分野まで広範な領域を射程に収め通史的に分析する。フィッギス、バーカー、ラスキをはじめとする20世紀初めのイギリス多元的国家論が、第二次大戦後隆盛を極めたアメリカ多元的民主主義論を経て、フーコーに代表される近年のポスト・モダンへと到る流れを振り返り、いまや隘路にはまりつつある政治の成果と限界を浮き彫りにする。20世紀の政治学を総括し、21世紀の世界を占う最良の手引き。

目次

序章 二〇世紀末の多元主義論
第1章 イギリス多元的国家論
第2章 多元主義論の変転
第3章 多元的民主主義論と政治科学
第4章 多元主義と多元化
終章 政治の隘路と政治的想像力

著者等紹介

早川誠[ハヤカワマコト]
1968年神奈川県横浜市生まれ。1992年東京大学法学部卒業。1999年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、立正大学法学部専任講師。専攻は心理学
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