長崎純心レクチャーズ<br> 科学史からキリスト教をみる

長崎純心レクチャーズ
科学史からキリスト教をみる

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  • サイズ A6判/ページ数 175p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784423301142
  • NDC分類 190.4
  • Cコード C1316

内容説明

1543年、コペルニクスは地動説を発表したためにカトリック教会によって弾圧されたのか、それとも褒められたのか?ガリレオ裁判をはじめ、われわれは「宗教と科学の対立」という見方で捉えがちであるが、ホーリー・デザインの解明を求めた16~17世紀の「科学」は教皇庁の推奨をうけたものであり、近現代の科学とは大きく異なるものであった。学問体系からキリスト教的枠組が取り払われる18世紀以降を近代と位置づけて、聖俗革命という概念を提唱してきた著者は、常識にとらわれず異文化として歴史に向き合うことの意義と面白さをとく。さらに、環境破壊はキリスト教が元凶かという問題に踏み込んで、環境問題が提起する人間の欲望充足の限界を論じる。平易な語り口で自然科学の歴史のみならず近代学問の歩みを辿るとともに、現代われわれが直面する近代科学技術文明の弊害の根を問い、新しい倫理を展望する講演。

目次

第1回 近代科学の成立をどう捉えるか(科学革命;科学革命論の問題点;コペルニクスの地動説の本質 ほか)
第2回 聖俗革命(ディドロ自身の世俗化;百科全書とは;自由思想家 ほか)
第3回 環境問題とキリスト教(キリスト教が環境問題の元凶?;人間による「地の支配」;人間中心主義 ほか)

著者等紹介

村上陽一郎[ムラカミヨウイチロウ]
昭和11年(1936年)東京に生まれる。東京大学教養学部で科学史・科学哲学、同大学院で比較文化論などを学ぶ。上智大学理工学部助手、助教授、東京大学教養学部助教授、教授、同先端科学技術研究センター教授、センター長を経て、平成7年から国際基督教大学教養学部教授、平成14年から同大学院教授。専攻は科学・技術論
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taming_sfc

2
村上陽一郎先生による2003年の著作。長崎純心大学における先生のレクチャーを採録したものである。話し言葉で書かれていること、および、質疑応答の様子が書かれていることもあって、当該問題に興味関心のある学生諸君にとってはかなりとっつきやすい書籍となっている。(長崎純心レクチャーズは本書に限らず、非常にわかりやすい、すばらしい本が多い)。とくに、本書においては第三章「環境問題とキリスト教」が必読であると思われる。ここでは、村上先生によるホワイトの論考に対する考察・批判が行われている。必読。2011/07/23

おなかム

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星ひとつ。2013/02/14

少穆

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講座の書き起こし。 技能集団は外にクライアントがいる。 学者集団はクライアントが身内。 という対比は面白かった。2021/02/08

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