内容説明
男性原理に立つ近代合理主義の主観―客観構図を批判し、フェミニズムなど新しいロマンティシズムの視点から全体性の回復を試みた問題作。現代の徹底した相対主義と科学技術の中で今日の精神と文化が直面する困難に対し、キリスト教の非閉鎖的な在り方が如何なる方向性を与えうるのか。真に開かれたキリスト教が、他の諸宗教の共同の存立基盤を獲得することにより、キリスト教信仰の固有の意味を明らかにする。
目次
第１部 ロマンティシズムの定義（ロマンティシズムと現代；ロマンティシズムと歴史；近代のロマンティシズムと神学―その閉鎖性と非閉鎖性）
第２部 ロマンティシズムと現代神学―現代神学概説（現代神学の非閉鎖性について；フェミニスト神学について；諸宗教の神学について）
終章 生とユーモア―ロマンティシズムの神学序説
