フランス・スピリチュアリスムの宗教哲学

フランス・スピリチュアリスムの宗教哲学

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  • サイズ A5判/ページ数 250,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784423230213
  • NDC分類 161.1
  • Cコード C3014

内容説明

フランス・スピリチュアリスムは、それが取り組んだ問題の質や多様性において、ドイツ観念論とも対比されてきたものの、うちに多様な思想家と多くの分流を含んでいたために、その全体像を描くことは容易ではなかった。本書は、メーヌ・ド・ビランによって提示された問題をその後のスピリチュアリストの思想家たちが如何に捉え、解決をはかったかを宗教哲学的観点から究明し、フランス・スピリチュアリスムを“直観のスピリチュアリスム”と“反省のスピリチュアリスム”の二系統に区別する視点から明快に論じ、全体像を鮮明に描きだしたものである。さらに本書は、現代の思想家リクールとスピリチュアリスムとの内的関係を解明することを通して、人間の現実的生と学問的営みが乖離する傾向にある現代思想の問題の一端を浮き彫りにする。

目次

第1章 フランス・スピリチュアリスムの名称と定義
第2章 メーヌ・ド・ビランの思索と課題
第3章 ラヴェッソンにおける自由の媒介としての自然
第4章 努力観の深化としてのベルクソンの宗教哲学
第5章 ラシュリエの反省哲学とその問題点
第6章 ブロンデル『行為』における反省と宗教
第7章 ベルクソンとブロンデル
第8章 リクール解釈学の由来と展開

著者等紹介

岩田文昭[イワタフミアキ]
1958年名古屋市生れ。1982年京都大学文学部哲学科卒業。1986年‐87年ルーヴァン大学高等哲学研究所留学。1990年京都大学大学院文学研究科博士後期課程宗教学専攻学修退学。2000年京都大学博士(文学)取得。現在、大阪教育大学教育学部(社会科教育講座)助教授
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