目次
第1章 漢代官吏登用制度の概観(察挙と辟召;孝廉による察挙の諸相;孝廉による察挙の運営と廉吏 ほか)
第2章 賢良・方正の成立(賢良・方正の形成;察挙の有資格者と被察挙者;察挙とその辞退 ほか)
第3章 賢良・方正の運営(察挙制度の諸相;官僚制度と官秩;察挙による昇進の規準 ほか)
第4章 漢代の察挙制度と政治体制(賢良・方正による察挙の性格;前漢における賢良・方正の特色;後漢における辟召の形成 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
陽香
2
198812102016/11/20
朝霧 紅玉
1
約30年前に出版された本。何かの拍子で言及されるとこもある。 先日読んだ本で言及されていた本籍回避制度の発端を調べるべく、家にあった後漢末あたりの制度史に関する書籍を手に取ることにした。手始めに読み始めたこの本の場合、前回読了が2012年1月であるから、約6年ぶりである。 斜め読みのためかも知れないが、結論から言えば初志は満たせなかった。しかし、漢代の察挙制度の性格(察挙を受けること自体に意味がある)や、魏の九品中正制度の問題点(親漢派官僚排除のための制度とは断言できない等)の整理などは勉強になった。2018/02/19
朝霧 紅玉
1
最初は『漢代官吏登用制度研究』という研究書。約500ページにわたって前漢後漢の両代にわたっての察挙制度の特質について詳説している。誰にどのような権限があって、どのような人物が対象であるか。また秩禄と察挙体制の関係、魏代に成立した九品官人法の影響など、非常に興味深い論考になっている。2012/01/03