内容説明
本書は、ガンのヘンリクス(d.1293)の思想をはじめてわが国に紹介し、同時に、哲学史上にこれまでほとんど看過されてきた一時期に光を当てつつ、1980年代以降欧米で急速に進展してきたこの分野の先行研究を踏まえながら、ヘンリクスにおける「照明の形而上学」の構造を、認識論と存在論の統一的視点から解釈しようとするものである。
目次
序章 ガンのヘンリクスとは、誰なのか
第1章 認識論における照明の位置
第2章 知の確実性と照明
第3章 照明説の思想発展
第4章 本質・存在・「もの」
第5章 本質と存在の志向的区別
第6章 照明の形而上学