もういちどそばに

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もういちどそばに

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  • サイズ 46判/ページ数 64p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422930916
  • NDC分類 934
  • Cコード C0098

出版社内容情報



喫茶店や映画館、それに書店で見知らぬ人と
隣り合わせになる…。
2020年より前の暮らしの中にあって、
いま私たちが恋い慕うなにげない日常の風景を、
瑞々しい感性で世界各国から愛される作家の
エラ・フランシス・サンダースが描き出す。

この本は、さまざまな場面、愛情、ほかの人との相互作用、経験、出来事、思わぬ発見といった、私たちみんなが共有し、取り戻したいと切望しているものの断片を、挿絵とともに集めて見せてくれます。のんきだった時代の、歴史のようにさえ感じられる、夢にまでみるあのさまざまな瞬間。道ばたで出会う、日々の中にちりばめられたワクワク感。生きていることそのものが、今は同じようには起こり得ない美しい偶然です。

それは読者に、手離し、出会う機会を失い、触れられなくなったものについて思い描かせます。やさしく美しい方法で、小さな大切なことが、どれほど価値があるか、思い出させてくれるのです。1日、1週間、1ヶ月に与えられる「生きる意味」。それがはぎとられてしまうと、心は行き場を失い、感情は痛みにおおわれます。

この本の行間には、それら大切なものへの追慕とともに、私たち人間が、きっとまた寄り添いあえるはず、という希望と自信とがつまっています。

内容説明

喫茶店や映画館、それに書店で見知らぬ人と隣り合わせになる…。2020年より前の暮らしの中にあって、いま私たちが恋い慕うなにげない日常の風景を、瑞々しい感性で世界各国から愛される作家のエラ・フランシス・サンダースが描き出す。

著者等紹介

サンダース,エラ・フランシス[サンダース,エラフランシス] [Sanders,Ella Frances]
イギリス在住のライター、イラストレーター

前田まゆみ[マエダマユミ]
絵本作家、翻訳者。神戸女学院大学で英文学を学びながら、洋画家の杉浦祐二氏に師事。『あおいアヒル』(主婦の友社)で、第67回産経児童出版文化賞・翻訳作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

100
2020年から世界中で流行した新型コロナ感染は、今年になっても尚おさまる気配がありません。そしてそれによって失われてしまった人との接触を、この本は思い起こさせてくれます。旅先の誰もいない美術館で人恋しくなる時、突然の雨で偶然同じ場所で雨宿りした見知らぬ人、そしてあの満員電車までも懐かしく、close againと暖色系のイラストと共にメッセージが送られてきます。著者と訳者は違う場所に住み、違う言葉で書くけれど、本の中ではまるでそばにいるようです。ぎゅっと抱きしめたくなるような、大人向けの小さな絵本です。2022/02/17

リコリス

29
「でもそれもいいさ。この星はきっとまた私たちを抱きしめてくれるはずだから」 道を教える、待合室で誰かの靴を褒める、遠くにいる友達に会いに行く、会えたねのハグをする。何気ない日常に普通にあった愛しいふれあいの瞬間が温かみのあるイラストで描かれています。読んでいてじんわりと切なく泣きたくなる。当たり前だったことが当たり前でなくなった今またいつかそんな愛しい瞬間がとても貴重なものだと実感する日がきっと戻ってくると信じて。2022/05/01

しろくま

9
この本の中には、コロナ禍以前には当然のように存在していた世界がある。旅先での風景、人の手のぬくもり、思いがけない出会い、忘れられない夢のような日々。「翻訳できない世界のことば」の著者が、自身で描いたイラストと共に、以前の暮らしの中での美しい瞬間を綴ったエッセイ。今は自分に出来ることを誠実に積み重ねていくしかないけれど、きっとまた寄り添いあえる世界が訪れる。微かな希望を感じさせてくれる一冊。2022/01/11

oyasumi

4
誰もが経験していたことでも、誰もが絵や言葉に表せるわけじゃない 失っていた大切なことに気づかせてくれた2022/04/02

ズグリーブ

4
静岡駅から北へ10分ぐらい行ったところにある映画みたいな雑貨&本屋さん「ヒガクレ荘」で見つけて、その近くのうどん屋さんで晩ご飯を食べることにして、うどん待ちの間に読んだ本。翻訳できない~と誰も知らない~を持っているけど、それとは違って、この本にはとっておきじゃない、なんならありきたりの願いが描かれている。ただ穏やかにページを繰っていけて、気分にしっくりきた。また元気な世界、元気な私たちになって、冴えたものを貪欲に求める日も来るのだろう。2022/01/25

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