感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maja
16
解説によるとキャザー作品の男女の愛は完全に成就する場合はほとんど見られないとか。リディアの姪ネリーを通してマイラの盛衰が語られる。情熱的に駆け落ちした彼女はネリーにとって興味深い存在である。マイラが願望とは成就であり求道とはそれ自体すでに報酬であると語るところは「迷える夫人」のフォレスター大尉を思い出させて彼らの選択した道に納得と孤立を思う。彼女は宗教のなかに救いを求めてひとり死んでゆく。少女のネリー、大人の女性へと成長したネリーが考察するオズワルドは興味深い人物でもあった。2024/11/02
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