内容説明
本書は、１９世紀末にイギリスで出版された季刊誌『イエロー・ブック』に寄稿した多くの群小作家の作品を通じて世紀末の意味を問いかけようとしたものである。彼等の中には後世、高名を博した人々もいるが、大半はその場かぎりで消えていった人々である。学術調査を目的としたものではなく、群小作家を中心的媒体として世紀末の「もう一つの顔」を眺め、紹介するものである。
目次
第１章 世紀末ロマン
第２章 世紀末の哀愁
第３章 ボヘミアンたち
第４章 階級破壊と結婚問題
第５章 欲望と犯罪
第６章 世紀末風俗と焦燥
第７章 柵からの脱出
第８章 猫と化粧と世紀末
第９章 愚か者の時代
