出版社内容情報
『万葉集』を代表する歌人にして編者の大伴家持。『万葉集』にいまも息づくその言葉から、歌人のたどった流転の人生を描きだす。
『万葉集』を代表する歌人であり編者でもある大伴家持。歌人というイメージが強い彼だが、『万葉集』巻末の歌を最後に、歌は残ってはいない。なぜ68歳まで生きた彼が42歳で歌わなくなったのか──。古より続く武門の名家の嫡流としてのプライドをもちながらも、政治的には不遇を託つ家持。そんななかでも、歌を愛し歌をよりどころとして生きた彼が、その歌に込めたものはなんだったのか。日本という国の形成期に、自らの内面を深く見つめた家持の歌と人生を描く。
内容説明
新たな国「日本」の形成期に、自らの内面を深く見つめた『万葉集』編者・家持の歌と人生。
目次
言葉編(人を思う(初々しい初恋を歌う;逢えない人のよすがに;あらかじめ決まっていた恋の終わりに ほか)
生きること、死ぬこと(人を喪った悲しみを力に;無常を知り、なお悲しむ;愛しい人をどのように悼むか ほか)
ひとり風景と向き合う(天候とともに変わる心境;七夕に孤独をかみしめて;ひとり秋を歌う ほか))
生涯編(略年譜;大伴家持の生涯)
著者等紹介
鉄野昌弘[テツノマサヒロ]
1959年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専門課程単位取得退学。博士(文学)。帝塚山学院大学助教授、東京女子大学教授を経て、東京大学教授、東京女子大学非常勤講師。専門は上代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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井月 奎(いづき けい)