出版社内容情報
「創元美術史ライブラリー」第二弾
世界の美術を通じて
学びを深める
教養・啓蒙書シリーズ
〈口絵有、図版多数〉
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文明が発達するはるか以前から、
人間は生きるための道具として
モノをつくってきました。
社会が形成されるにともない、
やがて時の権力者や富裕層がパトロンとなり、
信仰や権力を象徴する絵画や彫刻、
工芸、建築といった造形芸術が発展します。
それらはいつの時代も、いわば「鏡」として
社会のあり様をあざやかに映し出しています。
美術の興りとその流れをたどることは、
当時の社会状況を理解するというだけでなく、
いにしえより続く人間の営みを見つめ、
様々な価値観にふれることでもあります。
本シリーズは、幅広い時代と地域を舞台に、
誰もが知る巨匠から知られざる革新的な作家まで、
その豊かな創造性によって生み出された
多様な美の世界へと誘います。
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1874年、近代化が進むパリで、
モネ、ルノワール、ピサロ、ドガらが
中心となり初の「印象派展」を開催。
屋外や室内を舞台に彼ら「印象派」が
最先端の技法で画布に留めたのは、
“見たままの瞬間”だった。
英国人画家コンスタブルの風景画が
フランスに将来された1824年を起点に、
全8回の印象派展を通して
「自然の記録(風景画)」と
「文化の観察(風俗画)」の探求をたどり、
次世代の前衛芸術に
もたらした功績を明らかにする。
〈口絵有、図版多数〉