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出版社内容情報
科学や文化を発達してきた「はかる」ということ。近代化とともに使われなくなった、人間味あふれる、おかしな単位を50紹介。
内容説明
トラサレーヌ―日光のなかに浮遊する塵の量。カッツェンシュプルング―猫がひと跳びする距離。アンブラマンス―現実と非現実の境界の薄さ。ギャラクシー―銀河の質量単位…近代化とともに使われなくなった、人間味あふれるちょっとおかしな単位を50紹介。
目次
片食
トラサレーヌ
カラット
ハナゲ
スポットアーヴストンド
チョムスキー
ムゲセゲレ
メトン周期
五劫の擦切れ
モルゲン〔ほか〕
著者等紹介
米澤敬[ヨネザワケイ]
1955年1月、群馬県前橋市出身。北海道大学理学部卒。1979年より工作舎に参加。現在、工作舎編集長。工作舎出版物をはじめ、企業パンフレット等、編集制作物は多数
日下明[クサカアキラ]
イラストレーター、グラフィックデザイナー。イラストレーションを軸に、グラフィックデザインまで手がける。個展、グループ展など、展覧会でも作品を発表。また、ピアノとトロンボーンによる、絵と音と言葉のユニット「repair」としても活動。絵とトロンボーンを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
107
「あなたのしらない世にもおかしな世界の測り方」(本書より)ダイヤの大きさのカラットや毒物の単位ldは聞いたことがあるがハナゲ(痛さの程度)、落語に出てくる五劫の擦り切れ、カッツェんシュプルング(猫がひと飛びする距離)、盲亀浮木(ありえないことが起こる確率)他多数。面白い!この単位、読書メーターにも使えないか、例えば一月に読む本が31冊なら単位を1ブックリードとか積ん読の本がそのまま読まれずに置かれる確率とか、いろいろ考えられるなあ。続編があれば楽しみ。図書館本2020/11/13
jam
105
「ものさし」とは定義付けで、客観的認識の統一である。その前提により、初めて真実の議論が成立する。感情的な水掛け論で口角泡を飛ばしても、実は同じ地平に立っていないことは往々にしてある。同じ地平に立ち、理解しあうことはとても難しい。それでも人は、この宇宙で智を生きる奇跡の存在なのだから、地平を確認し冷静に議論し、信頼を交わさねばならない。本作にある単位の美しさは、地上から天上、境界までをも網羅する。「消えゆく単位」が曖昧さをも許容していたのは、精緻に重きを置いたのではなく、その概念を尊重した故なのだろう。2017/08/19
mocha
102
必要から生み出されたものもあれば、なんでそんなもの計ろうと思った?と謎な単位までさまざまで面白い。夢の一場面みたいなイラストも好き。腹八分目が今いち分からない私としては、自分の体ものさしの感覚をもっと磨きたいと思う。2018/05/03
シナモン
93
「人間味あふれる」聞いたことないような不思議な単位にクスッとなったりへぇ〜っとなったり。くすみカラーのイラストも素敵でした。2024/03/11
かりさ
80
とても可愛らしくて楽しい本。現在のようにモノをはかる道具がなかった頃、月の満ち欠けや太陽の傾き、星の位置、あるいは自分の体を使って時間や位置を知る古来からのロマンあふれる世界の単位の数々を紹介。例えばトラサレーヌは日光の光の中浮遊する塵の数だったり、現実と非現実の境界の薄さを示したアンフラマンスなど、面白くて興味深い単位がたくさん。刹那もとても好きな言葉ですが、単位として伝えられているのですね。他ユカワやハナゲなどへぇ!なんて単位も。もう何だか都合の良いように決めてる感もありますが、単位はやはり美しい。2017/10/22