出版社内容情報
田川誠一(1918~2009)は、慶大法学部を出て朝日新聞に入社、記者や労組委員長として活躍ののち1960年衆議院選挙で旧神奈川2区から初当選。以後連続11回当選を重ね、自民党ハト派議員として日中国交正常化に尽力したが、ロッキード事件を機に新自由クラブを結成してその後の新党ブームの先駆けをなした。第2次中曾根内閣で自治相を務め、新自由クラブ解散後は自民党に復党せずに一人で進歩党を結成し、金権政治の打破を訴え続けた。「?せ我慢」の精神でジャーナリズムの理念を実践したメディア政治家の生き様から、政治とカネに揺れた戦後政治の転換点を照射する。
内容説明
新自由クラブを結成し、55年体制下初の連立内閣で閣僚を務めた“反金権の鬼”―その孤高な政治家人生を描く。
目次
序章 「政治」と「メディア」の論理を超えた政治家・田川誠一
第1章 横須賀浦郷・素封家の「ボンボン」(一九一八年~一九四一年)
第2章 「補欠」から「レギュラー」へ―朝日新聞記者時代(一九四一年~一九五五年)
第3章 生涯の師・松村謙三との出会い―政治家秘書から政治家へ(一九五五年~一九六〇年)
第4章 自民党の「爆弾」議員(一九六〇年~一九七六年)
第5章 政界の「キャスティング・ボート」―野党・新自由クラブ時代(一九七六年~一九八三年)
第6章 自民党単独政権の終焉と連合内閣―与党・新自由クラブ時代(一九八三年~一九八六年)
終章 進歩党結成、そして引退へ(一九八七年~二〇〇九年)
著者等紹介
山口仁[ヤマグチヒトシ]
1978年埼玉県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。博士(法学、慶應義塾大学)。専攻はジャーナリズム研究、マス・コミュニケーション研究、政治社会学、情報社会論。現在、日本大学法学部新聞学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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