私たち、戦争人間について―愛と平和主義の限界に関する考察

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私たち、戦争人間について―愛と平和主義の限界に関する考察

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  • サイズ B6判/ページ数 296p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784422300719
  • NDC分類 391.1
  • Cコード C0031

出版社内容情報

「戦争はなぜ起きるのか」「戦争の原因は何か」という問いを糸口に、戦争に対するさまざまな見方を、宗教学者でもある著者が、スリリングに読み解いていく、入門書としても手に取りやすい、戦争論エッセー。戦いは人間の本能なのか、人はどんな知識や技術を戦争に利用してきたのか、なぜ人々は平和を祈りながら戦うのか、そもそも「戦争」とは何なのか…。戦争を「悪」の一言で片付けるのではない、従来にない教養としての戦争論。

★本書の目次抄
■序章 この世界のいったいどこに神がいるのか
一〇〇日間で八〇万人が殺された/神も沈黙して眺めていた/「狂っていた」のではない/無関心な平和主義者たち/「血を流す覚悟」をするべきか/寓話は意外と平和主義的ではない/武器を捨てるのは愚か者/平和のための仲裁者を鼻で笑う/ことわざにおける戦争/私たちは優しいのか、残酷なのか

■第一章 戦争の原因は何か、という問いについて
人はなぜ暴力的なのか/戦争の「原因」、戦争の「責任」/そもそも「原因」とは何なのか/利益のための戦い/何のための「復讐」なのか/「価値観の違い」で戦うのか/死者とのつながり/戦争と宗教の関係

■第二章 戦争は人間の本性に基づいているのか
五〇〇〇年前に殺された男/大昔の人間も人を殺していた/「狩猟」と「キラーエイプ仮説」/狩猟でも農耕でもなく、「定住」が問題/フロイトの戦争理解/それでも人が反戦活動をするのはなぜか/「人を殺すこと」への抵抗感/戦友に対する強烈な責任感/本当に殺人に抵抗感を覚えるのか/私たちの「内なる悪魔」/本性にこだわらねばならないのか

■第三章 戦争の役に立つ技術と知識
ポルシェ、エジソン、ライト兄弟/桃太郎と動物たち/火器の発展/海上の兵器/飛行機と戦車の登場/化学兵器、生物兵器、核兵器/あらゆる技術が軍事に貢献する/トヨタ戦争/人を生かすための医療、保存食/暗号のための「言語」と「数学」/技術と知識の両義性/文系の学問と軍事研究/すべてが武器になる

■第四章 あまり自明ではない「戦争」概念
世界に宗教はいくつある?/「戦争」を数えるのは難しい/意外と新しい「戦争」という言葉/軍事行動、武力衝突を表す日本語/戦争と呼ばれる内戦/「戦略」概念の発生と語源/拡散していく戦場/兵を動かす前の策略/戦わずして人の兵を屈する/文化の発露としての戦争/「戦争」概念の定義を保留にする

■第五章 戦時における人の精神と想像力
人を戦争に駆り立てる主張/軍人の倫理と日々の佇まい/命の価値と「悠久の大義」/兵士たちのお守り/豚肉成分を塗布した銃弾/軍隊における宗教/軍人における「精神的な要素」の重要性/私たちは戦時だけおかしいのか

■第六章 私たちの愛と平和主義には限界がある
戦場に行った哲学者たち/一筋縄ではいかない「平和」/平和のための名誉ある戦士/暴力で死ぬ確率は、激減している/印刷物の増加、識字率の上昇/フォークソングの夢は実現

内容説明

人はなぜ、平和を祈りながら戦い続けるのか?私たちの“凡庸な悪”を正視するための、たぐいなき戦争随筆。長らく忌避されてきた“軍事の思考”を始めるに恰好な、助走路的エッセー。

目次

序章 この世界のいったいどこに神がいるのか
第1章 戦争の原因は何か、という問いについて
第2章 戦争は人間の本性に基づいているのか
第3章 戦争の役に立つ技術と知識
第4章 あまり自明ではない「戦争」概念
第5章 戦時における人の精神と想像力
第6章 私たちの愛と平和主義には限界がある

著者等紹介

石川明人[イシカワアキト]
1974年東京都生まれ。北海道大学卒業、同大学院博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。北海道大学助手、助教をへて、現在、桃山学院大学准教授。専攻は宗教学、戦争論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみあき

58
戦争に関するエッセイ集。著者は類書を結構書いている。序章「この世界のいったいどこに神がいるのか」の「ルワンダ大虐殺」のくだりは、かなり衝撃的。映画『ホテル・ルワンダ』も、だいぶ前に鑑賞しているが、それにしても近代兵器を(ほぼ)一切使わず、マチェーテ(ナタ)や棍棒で100日間に80万人殺すというのは想像を絶する。憎悪が残虐行為を引き起こす、という心理的な機制はあるだろうが、何がどうなったら、ここまで大規模な集団殺戮に拡大するのか。その残酷な殺害方法についてPKO司令官の手記が引用されるが、おぞましいの一語。2025/03/01

くさてる

22
読みやすい語り口で、誠実に冷静に語られるひとつの戦争論です。戦争とはなにか。そもそも戦争に「原因」はあるのか。そもそも「戦争」とはなにか。ひとつひとつの議題を様々な研究や識者の知見に基づいて考察していく著者の考えに寄り添って読み進めていくうちに、そこにはなにも分かりやすい結論は存在していないことに気づかされる。しかし、そのなかで最終的に著者がたどり着いた言葉の重みがわたしにもリアルで、辛いけれど、そこからそれでもどうにかなるために、人間は理性と知性を生んだのではないかとも思った。どうかそうでありますよう。2017/09/21

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

13
▼著者は戦争と宗教の関係についての研究者。▼エッセイに近いものとして書かれた本で読み易かった。ただし内容は非常に重い。▼戦争の起源、戦争と人間の本性の関係、人は他者を愛することが出来るのか…等、戦争をテーマの中心に置きながら話題の幅は広い。▼「「戦争と平和について考えるうえで重要なのは、「愛」ではない。「愛が大事」なのではなく、人は人を愛せない、全ての人は愛せない、という単純な事実認識が大事なのである。 」著者のこの言葉にキリスト教的な発想を感じ共感した。遠回しに「原罪」の問題を語っているような気がした。2024/06/26

ののまる

8
結局答えはない。あとがきが一番面白かったな。2025/02/03

yuki

6
割とさっぱりとした文章で読みやすいけれど、扱っている内容はとてもヘビーで考えさせられる。古今東西の様々な文献を引用しつつ戦争について語るわけだが、そもそも『戦争』という概念を正確に捉えることすら難しい、というかほとんど不可能であるということは良く分かる。特に現代戦の幅はものすごく、全く『戦争』に関わらずに社会生活を送ることは不可能なんじゃないかと感じる。ペンは剣よりも強し、が全くその言葉通りになっているということを自覚するべきなのかもしれない。2017/11/13

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