内容説明
1世紀から中世末期にかけて、古代の呪術文字であるルーン文字が碑文などに残され、ヨーロッパ大陸やその周辺地域で広く発見されている。その豊かな歴史のなかで、ルーン文字はさまざまな目的で用いられてきた。ルーン文字は実用的な目的で、あるいは呪術を目的として、数多くの遺物に刻まれた。そして暗号、謎かけ、詩などのかたちで、神託をたまわる道具、呪術的なシンボル、暦として使われてきた。職人や石工たちの記録としてメッセージを伝えたように、ルーンは個人でも使われ、また古い落書きにも見られる。本書では、その魅力的な例をいくつか紹介した。
目次
ルーン文字の起源
アングロ=サクソンのルーン詩
ルーン詩
ルーン文字:フソルク
ルーン文字対照表
ルースウェルの十字架
ビューカッスルの十字架
ファルストーンの石碑
カークヒートンの石碑
聖ポール大聖堂の石棺
キルバーの石碑
アンドレアス3世の石碑
メイズ・ホウの墳墓(No.9)
メイズ・ホウの墳墓(No.20)
ノロ鹿の距骨
アルの骨壺
ハンターストンのブローチ
フランクスの小箱
魔よけの指輪
テムズ河の装飾品
テムズ河の短剣
サットンの銀盆
対称的な格子という仮説
敷詰めパズル
ルーン文字の意味と象徴
イギリスにおける民族の移動
著者等紹介
ジョンソン,ポール[ジョンソン,ポール][Johnson,Paul]
作家、古代史研究家。ルーン文字や妖精伝説が専門
藤田優里子[フジタユリコ]
英文訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
28
自分が昔六本木ABCで入手したルーンの本と、ルーンの入った袋を、今娘が楽しそうにめくっています。あまり深く考えたことがなかったので、少し調べようと思って手にしてみました。面白かったけれどもう少し基礎的なことを知ってからの方が楽しめそうです。あと、ちとオカルトっぽいかなあ。2019/07/30
リップ
18
図書館の語学コーナーで発見しました笑。これは語学に分類されるの?笑 読みながら考古学が好きな父親と話をしたけど、ゲルマン民族大移動みたいな民族の移動の歴史はなかなか面白いよね、という話題になりました。個人的にはトルコ人の移動が壮大で好きです笑2014/12/06
なむさん
15
魔術は好きだし神話も好きだしケルトも好きだし最近は英語も勉強しているのですが、各方面から知識欲を刺激されまくる本でした。心得たうえで魔術ショップや大英博物館行けばよかった。ルーン文字にもいろいろあるよ、という所から知らなかったし、文字を持たなかったケルト文化との親和性とか気になるし、英語の語源にもなってると聞いたらもっと詳しく知りたくなるし、日本人がアルファベット覚えるみたいに欧州言語使用者がルーン文字覚えるために表とか詩を用いている所に親近感がわきました。2023/10/31
eche
12
神話が好きでルーン文字の本を手に取ったけど、キリスト教の影響を受けた十字架の石碑が印象的だった。その他の具体的なルーン文字については、一度読むだけではわからないですね…。2023/07/23
tow
12
勉強しに大学の図書館に行ってこれにハマる。2016/11/29