「知の再発見」双書
カール5世とハプスブルク帝国

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  • サイズ B6判/ページ数 158p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784422211657
  • NDC分類 234.6
  • Cコード C0322

出版社内容情報

【解説】
700年にわたって存続し、ヨーロッパ最高の名門とうたわれたハプスブルク王室。その最盛期をつくりだし、アメリカ大陸にまで及ぶ「太陽の沈むことのない帝国」に君臨したカール5世とは、いかなる人物だったのか。そして人類史上初とされるその世界帝国は、どのようにして築かれていったのか。16世紀、台頭するプロテスタント勢力やイスラム勢力と戦いつづけ、ヨーロッパ統合を夢見た神聖ローマ皇帝の、先駆的な思想とその生涯。

内容説明

700年にわたって存続し、ヨーロッパ最高の名門とうたわれたハプスブルク王室。その最盛期をつくりだし、アメリカ大陸にまで及ぶ「太陽の沈むことのない帝国」に君臨したカール5世とは、いったいどのような人物だったのか。

目次

第1章 スペインに来たブルゴーニュ人
第2章 カール5世治世下のスペイン
第3章 新大陸の植民地
第4章 カール5世は世界王国の建設をめざしたのか

著者等紹介

ペレ,ジョセフ[ペレ,ジョセフ][P´erez,Joseph]
1931年生まれ。ボルドー第3大学教授。スペイン文明とラテン・アメリカ文明の講座を担当。1989年から、スペインの首都マドリードで、スペイン研究の高等機関であるカサ・デ・ベラスケスの運営にあたった。16世紀のスペインやラテン・アメリカ国家の形成に関する著書多数

塚本哲也[ツカモトテツヤ]
1929年生まれ。東京大学経済学部卒。ウィーン大学法学部に学ぶ。毎日新聞論説委員、防衛大学図書館長、同教授を経て、現在、東洋英和女学院大学学長。著書に『ガンと戦った昭和史』(講談社ノンフィクション賞受賞)、『エリザベートハプスブルク家最後の皇女』(大宅壮一ノンフィクション賞受賞)などがある

遠藤ゆかり[エンドウユカリ]
1971年生まれ。上智大学文学部フランス文学科卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nat

37
図書館本。カール5世の生涯を様々な絵画と共に読んでいく。ハプスブルク最盛期の王なので、故郷からスペイン王位を継承するまでの険しい道のりが意外だった。また、神聖ローマ皇帝に即位してからも苦難の連続。カトリックとプロテスタントの争いにも翻弄され、結局疲れ果てて突然の退位。新大陸も傘下におさめ、大変な富を手に入れたが、常に原料を輸出する一方で加工品を輸入し続けるという悪循環で消費だけが増えていき、財政が破錠したというスペイン衰退の原因もよくわかった。2023/09/26

春ドーナツ

18
本書を読んでいて、ひたすら悲哀を感じた。その感情を言語化するにあたって、ルソーの「人間不平等起源論」から引用したい。「自然の自由を永久に破壊し、私有と不平等の法律を永遠に固定し、・・・若干の野心家たちの利益のために、今後は人類全体を労働と、隷属と、悲惨とに屈服させたのであった」***「一握りの権力者と富者とが偉大と富の絶頂にあるのに、一方では群集が暗闇と悲惨のなかを這いまわっている」この一節は南米大陸の鉱山で労働を強いられた人々の強烈なメタファーとしか私には思えない。そして、その影は現在も覆っているのだ。2019/08/27

ろーじゃ

4
カール5世の生涯を描いた入門書。スペイン王カルロス1世としての、南米やアフリカ統治に対する苦悩に対しても触れている点がグッド。自身が神聖ローマ皇帝を教皇から授かった際の絵画や、葬儀に関する壁画が豪華で、カール5世の偉大さが当時からはっきりと示されていて格好良かった。2015/02/17

よしさん只今休憩中~

1
ルネサンス時代のスペインおよび神聖ローマ帝国皇帝に関する歴史入門書。彼がいかにして「太陽の沈まぬ帝国」を継承したのか、そして一見すると強大な帝国がいかにさまざまな問題を抱えていたかについて述べられている。ルネサンスという中世と近世の狭間で神聖ローマ皇帝という中世を代表する地位にいた彼がナショナリズム・宗教革命といった近世への流れに翻弄されていく姿は中世の終焉を示すものであろうと思う。2012/12/03

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