出版社内容情報
【解説】
古代エジプトの書記たち,中世ヨーロッパの写本僧,グーテンベルク以降の出版人・印刷業者など,本作りに情熱を傾けた人々の苦闘を描き,「本」の進化の過程をたどる。
目次
第1章 手書きの本
第2章 グーテンベルク―謎の発明家
第3章 印刷術の飛躍
第4章 出版業への規制
第5章 本の勝利
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
249
著者のブリュノ・ブラセルはフランス国立図書館司書長。本書はそもそもが「知の再発見」双書(フランスの教養双書)の1冊だけに、『本の歴史』とはいっても、極端に西ヨーロッパ世界のそれに偏っている。もっとも、そういうものだと首肯すれば、図版も豊富で十分に有益である。本書では、本の淵源を紀元前3千年紀のエジプトでパピルスに書きつけられたものに求めている。そして、冊子状の本の登場を1世紀初旬としている(もっとも長く巻物状のものとの併存期があったが)。それから長い中世期の間は、もっぱら写本の時代である。⇒2025/06/08
KAZOO
156
知の再発見シリーズの1冊です。私はこのシリーズは結構ファンですが、カラフルで文章説明が簡潔で読んでいて楽しい本です。この本の歴史も印刷術よりも前の写本から説き起こしてくれて、昔は記録をとっておくためにこのようにしたのでしょうが大変であったと感じています。最後に荒俣さんの薀蓄のお披露目があります。2017/02/16
☆彗星☆
135
現在の私達が当たり前のように読んでいる本。この本がそもそもどのようにして本になったのか。文字の成り立ちから手書き時代、印刷の歴史と書籍の革命、その軌跡辿っていく、という感じでとても興味深く読ませて頂きました。めっちゃくちゃ面白かったです。資料つきでわかりやすく時代の流れを汲み取れる内容となっており、宗教本の歴史や、禁書目録からの特認制度、中世時代の出版制度、著作権、海賊版など、国側が本を統括している、というのものブログにてhttps://sui-sei.net/本の歴史-知の再発見双書-感想-レビュー/2022/11/27
コットン
68
手書きの本は修道士が奥付で長い筆写作業を終わった後の喜びが書かれていたり、印刷術が発明されてからは職人たちの長時間労働と明日の保証もほとんどない中でプライドをもって仕事をしていて歴史の裏側では、そういった人々の力があって本は生まれたと思うと感慨がある。2016/01/15
活字スキー
23
これぞカラー図版が豊富で装丁が素敵な「知の再発見」双書の真骨頂!日本が誇る書痴王・荒俣先生の監修で「モノ」としての本の歴史と魅力を辿る旅に出よう。ヒトが言葉でコミュニケーションをとるだけでなく、文字によって情報を効率的に記録、伝達出来るようになったことは、火やその他の道具の使用に勝るとも劣らないエポックな出来事であっただろう。そんな人類の歴史と共にあった本。それはどのように生まれ、進化し、広がっていったのだろうか。 2019/10/08
-
- 電子書籍
- comic Berry's 気高き獣の…