出版社内容情報
【解説】
「ハンムラビ法典」「バベルの塔」で知られるバビロニア文明。シュメール人の登場から滅亡に至るまでの全体史を明らかにし,アッシリアとの争いや人々の日常生活にも言及。
内容説明
本書は、前4千年紀にさかのぼる人類最古の文明、メソポタミア文明を、歴史、社会構造、人々の生活など、様々な側面から浮き彫りにした入門書である。著者は、この「川にはさまれた土地」を、南部のバビロニアと北部のアッシリアに分け、主として南部のバビロニアに焦点をあてている。
目次
第1章 バビロニアの歴史
第2章 文字の発明
第3章 王とその仕事
第4章 日々の暮らし
第5章 知識人たち
第6章 宗教と人生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めー
3
バビロニアのことが知りたくなって借りた一冊。わかりやすく、今まで知らなかったことも知れてよかった。2018/01/14
びっぐすとん
3
図書館本。「知の再発見」シリーズ。楔形文字繋がりで読んでみた。方舟伝説の原型の話とかギルガメシュ叙事詩とか文化レベルが高かったんだな。日本は縄文時代。縄文にも伝説や神話があったかもしれないけど、文字がないとなにも残らないから、やっぱり文字は重要。素晴らしいレリーフからも当時の暮らしが想像できる。このシリーズは資料編がいまひとつな号もあるけど、本作の資料編は良かった。巻末にあったように中東は戦争のせいで発掘・研究・保存がままならないのが残念。様々な民族の歴史がテロリストの暴挙で破壊されるのはゆゆしき事態。2016/05/21
しんさん
2
楔形文字を生んだメソポタミア文明、バビロニアだが、ペルシア帝国やマケドニアに攻め込まれ、過去の膨大な知の蓄積を理解できるのは一握りの学者だけとなった。「政治的な出来事は彼らのはるか頭上を通りすぎていった」という末期が切ない。バベルの塔って実存したの知らんかった。2019/11/11
HITO
2
ローマ帝国よりはるか以前の,非常に豊かな文明,バビロニア。考古資料の数々を大英博物館で目にし,驚愕したこの文明について,更に一歩知識がほしくて読んだ概説書。大まかな知識が得られる良い一冊。2017/07/23
Windseeker
2
古代アッカドやバビロニアは、西洋人にとっては、まさに本書の副題にあるとおり「われらの文明の始まり」だったはずで、もう少し詳しく知ってみたいと思って購入。入門書ながら、古代メソポタミアを専門としたフランスの歴史学者によって書かれた本なので、深い知識の裏付けがそこここで感じられた。図版が豊富で美しいのも良かった(巻末に出典も明記)。このシリーズの他の本も読んでみたくなった。