出版社内容情報
【解説】
後世に編まれた仏典は,必ずしもブッダの実像を伝えていない。本書は「歴史的な実在としてのブッダ」を追い求めながら,信仰の対象としてのブッダもバランスよく取り上げた。
内容説明
本書は、敬虔な信仰者たちが纒めあげたであろう南方所伝の仏伝文学の諸文献と、西欧における近代の仏教研究の諸成果に基づき、ブッダの時代とその生涯を、そしてその後の仏教の歴史を、多くの美しく貴重な図版や写真を使いながら、流麗な文章で簡潔に描き上げたものである。
目次
第1章 ブッダの時代
第2章 菩薩―ブッダの前身
第3章 悟りとはじめての説法
第4章 布教と遍歴
第5章 入滅
第6章 ブッダ入滅後の布教
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
これはブッダの生涯とその時代について様々な資料でわかりやすく説明してくれています。とくに絵画や、仏像などカラフルな写真で読みやすい感じがします。ブッダについては、「世界の名著」の第2巻の大乗仏教にもその文献などがありますが、こちらの方が年寄りにとってはやさしい感じです。2017/05/02
roughfractus02
8
1日が人間世界での4000年にあたる世界で、4000年間生きたある菩薩が(夥しい菩薩がいる)、親を選んで人間世界に誕生する。この菩薩は一切皆苦の世界を輪廻する鎖を断ち、二度と転生しない仏陀となって往生し、その弟子達は、死を避けるものとせず、世界に執着せずに生きる技法を後世に伝えた。本書は、多数の色彩豊かな図版と共に西洋の仏教文献学の立場から、独自の発展を遂げる仏教の制度習慣を脇に置き、初期文献からゴーダマ・シッダールタと呼ばれた人物が生きた思想風土を前景化する。その後の仏教の普及については資料編に詳しい。2022/10/20
ホセ
0
[図]2009/07/14