出版社内容情報
【解説】
「カルタゴは滅ぼさねばならぬ」。軍事大国ローマに命脈を絶たれたカルタゴ。ポエニ戦争の英雄ハンニバルを生み,地中海世界に未曽有の経済的繁栄を誇った伝説の海洋帝国。
内容説明
本書は近年の発掘、研究の成果をふまえ、多くの図版を存分に駆使して、カルタゴという「消えた国家」の実像に迫っている。また、ローマの属州として再建され、大いに栄えた“その後のカルタゴ”の歴史的、文化的な役割についても詳論している。
目次
第1章 消えた国家
第2章 生き続ける記憶
第3章 ポエニ人の都を発見するために
第4章 カルタゴの宗教
第5章 ローマ領アフリカの首都
第6章 古代カルタゴの最期
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すがし
4
やっぱりカルタゴの悲劇にはみんな心惹かれるんだね。赫奕たるハンニバル、ハンノのアフリカ大陸周航の偉業の一方で、人身御供の恐るべき儀式もやはり気になるところ。そういう意味でもこの都市国家の歴史に、近代人は自分を顧みるための親しい他者を見るのだと思う。図版が多く読みやすいが、文章量に対して内容が手を広げすぎで語りきれてない部分が目立つのがやや残念。2012/09/30
nobusyu
0
図版や年表があって、楽しく読めました。レイアウトが凝っていて、多少センテンスの区切りが分からなくなり、本文が読みづらいところもありました。内容を深く読み解くには、巻末の出典を読んだ方が良さそうです。私もとりあえずフローベルのサランボーを読んでみたいと思います。2013/11/24
惰性人
0
写真が多いのはいいですが、段組が不規則で読みにくいです。テーマが拡散しているような...2009/07/20
naoto
0
カルタゴ滅亡後はローマの植民地になってたんですね。2008/10/25
Book shelf
0
創元社の「知の再発見」シリーズです。個人的にはこのシリーズ、写真や図版が豊富で好きです。洋書ならではの大胆なレイアウトと貴重な図版はただ見てるだけでも楽しめます。 ティールを逃れたエリッサがカルタゴを建設するところから始まります。つまりタイトル通りカルタゴの歴史を見ていく内容で、フェニキア本土のことはほとんど触れられていません。 この本の大きな特徴は、カルタゴが前146年滅んだ後、どのようにしてその後もカルタゴが生き続けたのかという点にも重点を置いて書かれている点。