出版社内容情報
【解説】
エリザベス朝に演劇の黄金時代を築いた天才劇作家シェイクスピア。妖精や亡霊の息づく16世紀末のロンドンを舞台に,名作の魅力を語り,そこに秘められた謎を解き明かす。
目次
第1章 生誕地ストラットフォード
第2章 16世紀のロンドン
第3章 劇場と演劇人
第4章 エリザベス朝という舞台
第5章 シェイクスピア―永遠の記念碑
資料篇(シェイクスピアの戯曲;詩集;映画になったシェイクスピア劇;世界に広まるシェイクスピア;シェイクスピア研究史)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
12
「知の再発見」シリーズ。古本屋でみつけ。20年以上前の本。このシリーズはフランスのものなので、視点は当然フランスから。シェイクスピア研究が盛んなのは、イギリスの次は日本なのだという話にちょっと驚き。シェイクスピアの虚構説を真っ向から否定して、その生涯と時代背景を丁寧に描いています。こういう多角的なシェイクスピア論はあまり読んだことがなかったので、ちょっと新鮮。2017/05/12
mak2014
9
2017年はBBCがシェイクスピアを映像化したDVD鑑賞と戯曲の再読に毎月1作ずつチャレンジしようと計画しているので、その予習を兼ねてのシェイクスピア入門書。非常にオーソドックスにシェイクスピアの生い立ちやその時代背景などを説明しています。特に目新しい知識はありませんでしたが、当時の劇場や演劇についての説明は興味をもって読めた。欲を言えば、一作ごとに簡単で良かったので解説が欲しかった。2016/12/31
もとせ
3
2頁引用【イギリスと日本は世界に名だたる演劇国だ。ともに中世からの演劇の伝統を持ち、それを大切に育てている。あけっぴろげで心に思ったことをすぐ口にし、それを身ぶり手ぶりで表現するラテン系の民とちがって、われわれは島国に住み、寡黙で、性格は内向的だ。こういった国民性は自己表現のための演劇を必要とする……。そういえば、日本は、シェイクスピアより150年もまえに、世阿弥を生み、洗練された優美な様式の能を完成させている。(略)シェイクスピアをむかえいれ、それを根づかせる土壌が、明治のまえからすでにあったのだ。】2012/02/02
棚から一つ神
2
生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。 何となく、ただ何となく、読み進めました。2020/11/22
青縁眼鏡
2
図版がきれい。熊いじめの話も載ってました。次は映像化されたものを見ようかな。2018/08/02