逆転「関ヶ原」―詐欺師家康、豊臣内部を乱す!

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  • サイズ A5判/ページ数 305p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784422201504
  • NDC分類 210.48
  • Cコード C0021

出版社内容情報

「関ヶ原」の戦いなるものは、たった半日だけの合戦で勝敗が決まり、徳川の「天下取り」が成ったという。事実は、徳川の大兵力は合戦に参加していない。豊臣恩顧の武将群が、個人的感情や情報を欠く混乱の中で東西いずれかに組み込まれ、いわば紅白戦を戦った。詐欺師家康が催眠の術と恫喝を駆使しての不思議な天下取りであった。「歴史のイフ」が入り込む機会がこんなに豊富な「天下分け目」のかげに、ロマンに充ちた武将たちの多くが、多様な対立軸の中で、覇権への道の主役たり得た。「関ヶ原」は群像ドラマである。

小林真一:
昭和九年「アカシヤの大連」生れ。終戦直前の満州国新京市で、父が徴兵された留守中に母が急死。十一歳の少年と四歳の弟が残された。その九日後に突如ソ連軍が国境を越えて侵入し、俄か孤児兄弟は列車で南へ逃げるが弟の発熱で奉天で下車。ソ連軍の暴虐の限りをこの目にし、防衛力を欠く国の民の悲惨さを身をもって知る。
敗戦二年目に淡路島南部に引揚げたが、そこは言葉も通じぬ異国であり生活環境が大きく変化した。苦学生として大阪市大を卒業。商社トーメンで十年間の下積みの後欧州で開花。四十二歳で「東欧支配人」に抜擢。男のジェラシーに苛まれ四十五歳で退社起業。
〇七年十月「炎の商社マン」で作家デビュー。その筆力が認められ小説「はぐれ狼が奔る」、エッセイ「アルプスの小川」と小林真一ワールドを展開中。

内容説明

家康の残したものは民を軽視する日本の官僚体質だった。家康の狡猾な術数と詐欺によって、豊臣諸将の同士討ちとなった「関ヶ原」の戦い。日本史をユニークに読み解く著者が、その実相を痛烈に批判する。

目次

京極家の名誉
落ち着きを欠いた織田秀信
福島勢の苦戦
赤坂・岡山
家康と輝元
年齢差について
父・兄の敵を忘れた池田輝政
血気に過ぎた福島正則
西軍総大将
前田家存続の為ならば・芳春院〔ほか〕

著者等紹介

小林真一[コバヤシシンイチ]
昭和9年「アカシヤの大連」生れ。母が急死、徴兵された父は居所が不明のまま、病弱な4才児の弟を連れ、難民生活を体験。その後奇跡的に父親と再会、苦難を超えて敗戦より2年目に淡路島南部に引揚げる。日本とはいえ異国との思いで、生活環境が激変した少年期、いじめられっ子になるも地元三原高校に進学、文武両道の生涯の恩師と、多数の得がたい友人に出会う。大阪市大を経て、「東洋棉花」に入社。(後トーメン、現豊田通商が吸収合併)10年間の下積み経験の後、ヨーロッパに活躍の場を与えられ大きく開花。冷戦下の東西の壁を乗り越え新規商圏を開拓、トーメン史上初の大型プラント案件を複数同時に手がける。1980年起業。社歴千年のドイツ伝統企業の日本総代理店を獲得、現在も現役社長として活躍。2007年10月、73歳で小説「炎の商社マン」で作家デビュー、小説、エッセイと精力的に執筆。書き下ろし書籍出版年6冊を達成、2008年10月ギネスワールドレコード社より「年間最多書籍執筆作家」の認定を受ける。執筆活動、社長業ともに全力で取り組み、ますます活動の幅が拡がりを見せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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