出版社内容情報
人が自らを世界の中に位置づけ、生きていく上で不可欠となるコスモロジーは、いかに生み出されてくるのか。本書では、コスモロジーの成立には三次元的なイメージが必要であり、現実とは質的に異なるもう一つのリアルである夢が重要な役割を果たすことを、精緻な理論研究と事例研究を通して明らかにする。心理臨床の場をさらに深めていくためのアプローチとしてコスモロジーという視点を提起し、夢分析の可能性を追求する意欲作。
【目次】
【目次】
刊行によせて
木村晴子記念基金について
はじめに
第1章 心理学的コスモロジーとは何か
1.有意味な存在空間としてのコスモロジー
2.三次元性を獲得することの意義
3.コスモスを成り立たせる垂直軸と人間の誕生
4.メタファーとしてのコスモロジー
5.質の異なる水平軸と垂直軸によって生み出されるメタファー的な空間
6.心理療法におけるコスモロジーの形成
7.事例研究の必要性
第2章 夢によるコスモロジーの成立
1.夢によって歴史的に生み出された内的空間
2.夢の捉え方の歴史的変遷
3.その都度パフォーマティブに生み出されるコスモロジー
4.夢と現実を引き離すと同時につなぐ、世界樹としてのリフレクション
5.人間と動物の差異と、空間のイメージによる歴史の成立
6.内的空間の成立によって、群衆と距離を取り、意識的に生きること
7.夢による内的空間の成立と、個人の確立
8.個人的な夢から普遍性へ
第3章 夢による空間の生成と不自由な生からの脱却
1.問題と目的
2.事例概要
3.事例提示
4.考察
5.おわりに
第4章 内的空間の探索と世界樹の成立
1.問題と目的
2.事例概要
3.事例提示
4.考察
5.おわりに
第5章 パフォーマティブに生み出されるコスモロジー
1.問題と目的
2.事例概要
3.事例提示
4.考察
5.おわりに
第6章 夢に対するリフレクションと個人神話の創生
1.問題と目的
2.事例概要
3.事例提示
4.考察
5.おわりに
第7章 分析心理学の背後にある夢と個人神話
1.はじめに
2.アニマからの問いかけ
3.ユングの心理学的方法論
4.アートとしての心理学
5.ユングによるアート批判
6.心理学とアートの類似性
7.アートを科学として発展させる心理学
8.科学者を自称するユング
9.解釈学としての心理学
10.晩年のユングによるアートの捉え方の変容
11.オプス・パルブムとしての心理学
12.おわりに
第8章 総合考察
1.コスモロジーという概念
2.心理療法におけるコスモロジー
3.コスモロジーという視点から見た、夢分析の可能性
4.他者からの視点による多層的なコスモロジー
5.コスモロジーという概念の明確化の限界
引用文献
人名索引
事項索引
初出一覧
謝辞



