ユングの神経症概念

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ユングの神経症概念

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  • サイズ A5判/ページ数 224p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784422117638
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C3011

出版社内容情報

治療的な心理学の黎明期に中心的な主題となった神経症は、心理学自身の理論形成や自己理解に大きな影響を及ぼしたが、C・G・ユングだけは当時の因果論モデルや医学モデルへの囚われから自由だった。ユングの神経症概念をユング自身のテキストに即して導き出し、それを手がかりに、心理学のあり方を根本から問い直しながら、心の病への新たな視点を提示する。心理学の理論と実践を結ぶギーゲリッヒの重要著作、待望の邦訳。

内容説明

心の病を、心の側から理解する。治療的な心理学の先駆者たちの中で、C・G・ユングだけは当時の因果論モデルや医学モデルへの囚われから自由だった。ユングの神経症概念を手がかりに、心理学のあり方を根本から問い直し、心の病への新たな視点を提示する。心理学の理論と実践を結ぶギーゲリッヒの重要著作、待望の邦訳。

目次

導入
C.G.ユングの事故後神経症という物語に埋め込まれた神経症概念(神経症のもう一つの起源―自由な創造;原理的なこと;目的性の観点;論理的な接収と転倒;転倒した視点の倫理的・治療的・理論的意味;神経症のアクチュアルな葛藤という理論;忘却された制作という作品;神経症の二つの真実;見通すこと、手口に乗ること;手口に乗ることの止揚 ほか)

著者等紹介

ギーゲリッヒ,ヴォルフガング[ギーゲリッヒ,ヴォルフガング] [Giegerich,Wolfgang]
1942年生まれ。ベルリン在住。米国ニュージャージー州立大学でドイツ文学の教鞭を執った後、その職を辞してユング派分析家に転身した。故ジェイムズ・ヒルマンとともに元型的心理学の旗手とされ、その流れを汲むドイツ語の学術誌Gorgo(1978‐)を創刊している。また、スイスのマッジョーレ湖畔アスコナ近郊で行われていたエラノス会議において繰り返し演者を務めるとともに、世界のさまざまな国や地域で講義や講演を行い、200以上の著作や論文が日本語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語など数多くの言語に翻訳されている。当初はドイツ語での執筆を主としていたが、2000年代に入り英語での執筆を中心とするようになる

河合俊雄[カワイトシオ]
1957年生まれ。京都大学大学院教育学研究科修士課程修了。Ph.D.(チューリッヒ大学)。ユング派分析家、公認心理師、臨床心理士。現在、京都大学こころの未来研究センター教授・センター長。専門は臨床心理学

猪股剛[イノマタツヨシ]
1969年生まれ。ユング派分析家、公認心理師、臨床心理士。精神科や学校臨床において実践に携わるとともに、現代の深層や、表現やパフォーマンスの精神性を思索することを専門としている。現在、帝塚山学院大学准教授

北口雄一[キタグチユウイチ]
1970年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得満期退学。ユング派分析家、公認心理師、臨床心理士。現在、北口分析プラクシスにて私設心理相談(個人開業)を行っている

小木曽由佳[オギソユカ]
1983年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。公認心理師、臨床心理士。現在、同志社大学ウェルビーイング研究センター研究員。専門は臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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これぞ心理学といった、いつも通りの圧巻の内容。自己関係である神経症に対して、いかに手口に乗り、見通していくか。しかも、それを外側からではなく、内的活動として行なっていくか。この活動には終わりがなく、円環的に続いた中に見えてくるのだろう。認知や行動でもなく、浅薄な自己啓発でもなく、概念こそが心理学であるということを、しっかりと受け入れなければならい。2022/02/20

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