出版社内容情報
ユングの弟子の中でも、『意識の起源史』や『グレート・マザー』などの大作によってユング心理学を最も創造的に発展させたノイマンの芸術論を収める。本書は集合的普遍的無意識の立場から、創造的人間ないし創造的過程について鋭い分析を加え、また現代芸術に現れている現代人の心の状況について巨視的に展望している。特に、フロイト論文をふまえ、「永遠の少年」としてのダ・ヴィンチを考察した論文は、今日的でユニークである。今まであまり紹介されなかったユング派による芸術論を理解するのに格好の書。
内容説明
ユング派芸術論、新装復刊。集合的普遍的無意識の立場から、創造的人間ないし創造的過程について鋭く分析し、現代芸術に現れる現代人の心の状況について巨視的に展望する。ユング派芸術論を理解する格好の書。
目次
第1章 レオナルド・ダ・ヴィンチと母元型(はげたか幻想;その生涯―太母の若い息子;大地の元型―「岩窟の聖母」と解剖学;ソフィア体験―「モナ・リザ」と「聖アンナ」;永遠の少年―「洗礼者ヨハネ」と「バッカス」)
第2章 芸術と時間(芸術の意味―時代との関わり;われわれの時代―希望)
第3章 マルク・シャガールに関するノート
著者等紹介
ノイマン,エーリッヒ[ノイマン,エーリッヒ] [Neumann,Erich]
1905年、ベルリン生まれ。1927年哲学の博士号取得。1933年医師資格試験合格。その後、ドイツを離れチューリッヒのユングのもとで研究に従事。1934年以後、テルアビブに居を定め、ユング派の分析家として活躍。ユング研究所、エラノス会議で毎年のように講義、講演を行う。1960年没
氏原寛[ウジハラヒロシ]
1929年、大阪生まれ。臨床心理士。京都大学文学部卒業。大阪外国語大学教授、大阪市立大学教授、四天王寺国際仏教大学教授、椙山女学園大学教授、帝塚山学院大学大学院人間科学研究科教授を経て、帝塚山学院大学大学院心理教育相談センター長。著書・訳書多数
野村美紀子[ノムラミキコ]
1940年、東京生まれ。翻訳家。言語学、宗教学、ドイツ文学専攻。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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