出版社内容情報
近年、トラウマに関する臨床と研究は急速に発展し、さまざまな臨床的アプローチが生み出されている。本書では、事例研究を通して、被虐待体験があるクライエントに対するイメージを用いた心理療法の支援プロセスモデルを構築し、その留意点や利点を明らかにする。またその際、回復過程におけるイメージの作用、セラピストの役割、クライエント―セラピスト関係の特徴などを段階的に捉え、セラピストの参照枠となることを目指した。
目次
第1章 被虐待体験に関する先行研究の概観とイメージを用いた心理療法の位置づけ
第2章 本研究の目的および方法―3段階の事例研究法を用いて
第3章 イメージを用いた心理療法の支援プロセスモデルの生成―解離症状を呈した子どもの心理療法過程の分析から
第4章 イメージを用いた心理療法の支援プロセスモデルの検証―暴力性の問題を呈した子どもの心理療法過程の分析から
第5章 イメージを用いた心理療法の支援プロセスモデルの精緻化―転帰良好事例と不良事例の比較から
第6章 イメージを用いた心理療法の支援プロセスモデルの構築―被虐待体験による心の傷の修復に向けて
著者等紹介
廣澤愛子[ヒロサワアイコ]
1974年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位修得退学。名古屋大学大学院環境学研究科社会環境学専攻心理学講座修了。現在、福井大学学術研究院教育・人文社会系部門准教授。博士(心理学)。臨床心理士。公認心理師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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