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自己愛障害の臨床―見捨てられと自己疎外

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  • サイズ A5判/ページ数 343p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784422112596
  • NDC分類 145.7
  • Cコード C3011

出版社内容情報

【解説】
数ある人格障害のうち、自己愛障害は、周りの賞讃を求めてやまない誇大型と、見捨てられや喪失に対して過敏に反応する抑うつ型の二つのタイプがある。これまでは誇大型のみが広く注目されてきたが、本書は、自己愛障害を、後者のタイプの「見捨てられ」と「自己疎外」を軸に考察する。かなり強い抑うつ的自己愛障害の傾向をもつわれわれ日本人にとっては、読めばほとんどの人が思い当たる内容。対象は、臨床家から一般の人まで。

【目次】
第1部 見捨てられ
 見捨てられ
 母子関係における見捨てられ
 自己愛障害としての見捨てられ
第2部 自己疎外
 象徴的イメージに見られる自己愛障害
 象徴と事例の紹介
 家族状況―発生史的観点から
 情緒的見捨てられとその帰結
 苦しみへの接近
 治療的な態度
 無意識の統合というテーマ
 逆転と変容


内容説明

原著刊行以来13年、世界中の臨床家に多くの示唆を与えてきたユング派分析家の新しい「自己愛障害」論の全訳。日本人に多くみられる抑うつ的な「自己愛」の形を多くの臨床例で明快に詳述。

目次

第1部 見捨てられ―その現象学、原因、理論、象徴学(見捨てられ;母子関係における見捨てられ;自己愛障害としての見捨てられ;象徴的イメージに見られる自己愛障害)
第2部 自己疎外―その象徴学、臨床経験、治療的接近(象徴と事例の紹介;家族状況―発生史的観点から;情緒的見捨てられとその帰結;苦しみへの接近;治療的な態度 ほか)

著者等紹介

アスパー,カトリン[Asper,Kathrin]
1941年、チューリッヒ生まれ。チューリッヒ大学で言語学、文学、教育学を学び、文学研究により学位を取得。チューリッヒ・ユング研究所でトレーニングを受け、分析家として開業。ユング研究所で後進の育成にも携わっている。夫と息子あり。主著に、いずれもWalter Verlagから出版されている、『Fenster im Alltag』(1994年)、『Schritte im Labirinth』(1992年)、『Von der Kindheit zum Kind in uns』(1988年)などがある
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nvwr

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自己愛性障害はつくづく誤解されていると気づかされる。誇大自己と過敏自己という極と極に分かれるが、著者アスパーは初めて後者に焦点を当てた。訳者の老松は、過敏自己・抑うつ的自己愛障害は日本の国民性でもあると丁寧に解説し、読者一人一人がこの症状を自分を省みながら考えることができるという。支援者はその脆い自我を壊すことなく、母性的に支え育てていくことが望ましいか。「自己愛的」という語弊を招く言葉が世の自己愛者に対する誤解と嫌悪に繋がっているようだし「自己愛障害」という訳には納得。アマテラスとの親和性が高くて驚く。2023/08/26

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