内容説明
アメリカで活躍中の気鋭の女性分析家が、中世の騎士物語を導きのモデルとして用い、ユングの理論を応用して、そこに描かれる典型的な役割である鬼婆、英雄、乱暴者というコンプレックスの行動化、同一化として、現代の夫婦関係を捉え直す。それに加え、サリヴァンの対人関係論、対象関係論、心理劇の技法などをも組み合せて、危機にある夫婦に対する柔軟で効果的なカウンセリングの進め方を具体的に解説する。
目次
第１章 心理療法における物語の利用
第２章 フェミニズムとユング心理学
第３章 Ｃ・Ｇ・ユングとハリー・スタック・サリヴァン
第４章 コンプレックスの行動化―鬼婆、英雄、乱暴者
第５章 中年における鬼婆の抱擁
第６章 夫婦療法の方法
第７章 コンプレックスとの同一化と行動化
第８章 むすび―結びつきから生まれる活力
