出版社内容情報
【解説】
人が人と真に出会うとはどういうことだろうか。「出会い」は人間存在の豊かな可能性を秘めている。「出会い」をキーワードに,カウンセリングの世界を分析したユニークな書。
目次
第1章 カウンセリングを貫く「出会い」
第2章 ロジャーズにおける「出会い」体験
第3章 ブーバーの「出会い」哲学
第4章 アンナ・フロイトと「出会い」
第5章 アクスラインと遊戯療法
第6章 緘黙症児の遊戯療法
第7章 思春期における自己分裂
第8章 死にひかれる学生
第9章 エンカウンター・グループと「出会い」
第10章 出会い体験の臨床心理学的検討
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
良家栄
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産業カウンセラーとしてタイトルに魅かれて読んでみた。冒頭、RogersやBuber、Freud、Axlineの件は、知識整理として読み進んでいく程度でいい気がした。本題はその後に続く幾つかの事例と、それに基く考察。研究対象としてプロスペクティブに採られたクライエントとは違い、実臨床として対峙したクラエントからレトロスペクティブに採られた事例ゆえ、実に興味深い内容であった。カウンセリングの場に同席しているような臨場感は、なかなか体感できるものではない。しかしながら、ひと昔前の社会での出来事という感が否めず。2019/12/22