内容説明
『今昔物語集』から169話を選び、平安朝の説話世界を現代に構成した「昔は今の物語」。
目次
男と女の物語(暗い都の夜の底で;遠い筑紫の野の果てに)
流転
人殺す宿の女
死ぬ枕
落蹲の男とその娘
釈種の后
髪美しい少女と無言太子
大臣の子
梅花愛執
中有の風雅〔ほか〕
著者等紹介
川端善明[カワバタヨシアキ]
1933年生まれ。京都大学文学部大学院修了。京都大学名誉教授。専攻は国語国文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさしぶり
4
色恋ありホラーあり仏法説話ありのごった煮。今昔物語の1/6の169話。仏像をたずねた京都・奈良の古寺が懐かしい。 本著の一番はじめの話(巻27-3)からいきなりSM嬢が登場。初牛の日の女(巻28-1)は女好きの亭主が女房にギャフンと言わされる。法輪の帰り道(巻17-33)が一番気に入つた。ハイライトは夢の中の虚空菩薩が「今夜おまえが謀られたのはのは狐や狸のせいではない。おまえは心聡明なのに遊び戯れ学問をせず、にもかかわらず学僧になれなかったことに安んぜず私の許にきて『才智をお授け下さい』と私を促す。続き2019/03/16