内容説明
噺家、紙切り、三味線漫談、漫才師、講釈師等々…。芸人だけではなく、席亭、お囃子さん、寄席文字の師匠など寄席を支える「寄席の人たち」10名を徹底ルポ。意外な人の意外な素顔と、悩みとおかしみと波乱に満ちた人間ドラマ…。読んでおもしろく、知ってためになる、そして何より寄席に行きたくなる、極め付けの本。
目次
北村幾夫(末廣亭席亭)
柳貴家小雪(大神楽)
稲葉千秋(お囃子)
北見マキ(手品)
宝井琴調(講談)
林家正楽(紙切り)
橘左近(寄席文字書家)
三遊亭小円歌(三味線漫談)
あした順子・ひろし(漫才)
三笑亭夢丸(落語)
著者等紹介
秋山真志[アキヤママサシ]
昭和33年、東京生まれの湘南・横浜育ち。明治大学文学部フランス文学科を卒業し、出版社勤務後、紆余曲折を経てノンフィクションライターとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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MURAMASA
34
『職業外伝』シリーズの秋山真志さんの、シリーズ番外編寄席限定版、といったところでしょうか。表紙にはどこにも「職業云々」とうたっていませんが、「なりたい人へのアドバイス」が入っている辺りに、前シリーズを意識している感があります。お笑いブーム、落語ブームと言われる昨今ですが、テレビでなく生で見たことのある人ってどれくらいいるんでしょうね。私はNGKで吉本のお笑いは何度も見ましたが、地元の大須演芸場にはいちども足を運んだことはありません。「寄席」という空気を知らずして、その中で育まれてきた落語や色物について 続2010/12/29
魚京童!
12
道の人たち。自分の世界を持っている。目指すべき道があってその道を粛々と歩いている人たち。どこへ行きたいかわかっている人たち。とても羨ましい。道はどこかに必ず繋がっているから。ただ歩くことができない。だから散歩が好きなんだろう。散らかっているのだから。どこへでも行けるから。行き先なんてないから。そんなことではダメなんだろう。2024/06/02
姉勤
11
寄席を彩る色物(奇術、大神楽、講談、紙切り、漫談、漫才)、裏方の席亭、お囃子、寄せ文字書家、そして落語。落語目当てで寄席にいき、載っている藝人さんの芸の見事さに触れ、本を手に取った次第。それぞれの藝人さんの半生や、各種の芸の成り立ちや奥深さが親切に描かれ、取っ付きにくいジャンルでも分かりやすい。寄席に足を運ぶ前でも運んだ後でも、読む価値のある一冊。2013/01/24