内容説明
現代の組織においてスピードとコミュニケーション能力は、必須の事項である。しかしながら多くの組織はコミュニケーション不全に陥っている。トップの考えが社内全体に伝わらない、数人の部署内でも情報が共有されていない。このことが、組織のスピードを著しく遅延させている。本書は、米国はもとよりヨーロッパ各国、中国、インド、ロシア、南アフリカなどで幅広く支持されている組織内コミュニケーションのバイブルで、多くの組織が実践し成功をおさめてきた。組織に生きるビジネスマン・ビジネスウーマンにとって、プロジェクト推進力の向上、開発プロセスの効率化、若手人材の早期育成、女性社員の活用などの課題を達成するために、有効なバイブルとなる。世界の組織内コミュニケーションを根底から変えた、歴史的名著の最新版。
目次
第1章 なぜ影響力なのか―この本から得られること
第2章 影響力の法則―レシプロシティを活かす
第3章 交換メカニズムで人は動く―何を交換するのか
第4章 なにが人を動かすのか―相手の世界を知る
第5章 使っていない力を活かす―目標、優先順位、リソース
第6章 人間関係を築く
第7章 交換の戦略
第8章 上司に影響を与える
第9章 やっかいな部下を動かす
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じぇふ
6
リーダーシップ研修で参考図書として薦められたので読了(流し読み)。内容としてはとにかく”互恵性”。「相手の目線に立つ」事の重要さがよくわかりました。相手が欲しがるものはなにかを考え、それを交換し続けることで成果を得られる。そのために、自分がそれを提供できるかを常に掘り下げ、磨き続けることが重要ですね。今後業務上でもリーダーシップを求められるシーンが増えてくるので、この考え方を原理原則の一つとして物事に取り組もうと思います。題名は「影響力の法則」よりも「権限を使わない影響力」の方がすっと腹落ちしますね。2021/01/12
羊の羽根
5
組織の会話のほとんどを占める、要求を含むコミュニケーションについて体系化した本。英題の通り、権力以外の影響力を6つの手順(法則)でまとめている。相手との関係や状況によって、実際に働きかける前に考えるべきことまで踏み込んで記されている。「影響力を発揮するというのは、自分が欲しいものを得ることが目的であって、相手が欲しいものを変えさせることではない」「あなたが嫌いなことでも、相手が好むなら提供する」。自戒の塊であり、まさに私のバイブル。2020/11/03
yoshi
3
『人を動かす』の前に図書館で借りた。名著なんだろうけど、一瞬肌に合わない気がしたので、タイミングじゃないかもしれないとあっさり諦める。さらっと流して少しだけ気になったところをメモ。夫婦関係としても読めるなあ。『影響力の発揮を自ら妨げる障壁-相手を否定的に考える・目標があいまい・相手の世界を理解していない・相手が何に動くか気づかない・相手が価値を置くものを認めない・相手の求めに応じられる自分の保有する価値に気づいていない・相手との人間関係に配慮しない、修復しない・価値の交換の仕方を決めない、働きかけない』2018/12/13
boyblue
2
文句なしの良書。人を動かすためのテクニックが満載。上司、部下、会社の他の部署の人、プロジェクトメンバー。自分の力をフルに動員するのはもちろんだが、その行動が相手の利益につながること、今回は貸しで相手に別の形で返すことなど、個人の力をこえ、上司の力、会社の力を自分の力とする秘訣が学べる。読んですぐ身につくとは思わないが、繰り返し読んで実践することで誰でもマスター可能だと思う。2010/02/03
呑司 ゛クリケット“苅岡
1
win winと言う言葉を知ったのは何十年も前だったかもしれない。あらためてこの言葉の意味を確認出来た。互恵と述べているのは、正にこの関係性のことだと思う。相手が幸せになれば、自身も幸せになれると言う定理は様々な著作で言われていることではあるが、この著作は体系的にまとめてあり、理解し易いと感じる。もう一つのキーワードである循環についての深掘りはあまりなかったが、現在のような、所謂世知辛い世の中ではもっと利他を考えるべきであろう。2023/05/09
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