内容説明
本書は、コーポレート・ガバナンス問題について、「会社支配論」との関係を理論的に整理した上で、巨大企業と金融機関の金融資本的つながりの現状を実証的に解明したものである。
目次
第1編 会社支配論とコーポレート・ガバナンス(「コーポレート・ガバナンス論」の台頭とその本質―「フィナンシャル・ヘゲモニー」下の株価極大化経営の本質;経営者支配論とコーポレート・ガバナンス;会社支配論の系譜と「株主主権論」の展開)
第2編 株価極大化経営とコーポレート・ガバナンス(市場の規律とコーポレート・ガバナンス;経営効率化と会社組織の改革―コーポレート・ガバナンスと関連して;企業評価指標とアカウンタビリティー)
第3編 金融ネットワークとコーポレート・ガバナンス(アメリカ金融業の規制緩和と集中・再編;資本市場の投機化と機関投資家によるコーポレート・ガバナンス―アメリカの投資銀行と年金基金との関係を中心に;機関投資家の投資行動とアメリカ経済の持続可能性―短期主義的な株主重視政策の矛盾;ドイツにおけるコーポレート・ガバナンスの現状)