内容説明
筆者は、雑誌『税経通信』で、「第3の財務諸表としての現金収支計算書」という論題で、キャッシュ・フロー計算書について、平成9年8月号から平成11年1月号まで、全15回にわたり講述した。本書はこれらを一巻にまとめたものである。連載の途中で、企業会計審議会の「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準の設定に関する意見書」(「意見書」)が公表された。そのため、これらの講述を「意見書」に準拠して見直しを行い、「意見書」の内容を関連する章で取り上げて解説し、問題点を指摘した。また、日本公認会計士協会が公表した「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」(「実務指針」)についても取り上げて解説した。
目次
キャッシュ・フローの重要性
わが国におけるキャッシュ・フロー情報開示の発展
キャッシュ・フローの活動別区分
キャッシュ・フロー計算書の作成―T勘定法
現金および現金同等物
活動別区分の問題点
営業活動概念
直接法および間接法の論拠
運転資本収支とキャッシュ・フローとの関係
投資活動によるキャッシュ・フローの問題点〔ほか〕