内容説明
本書は、F.W.テイラーによって展開された科学的管理の諸原理や諸技法が、1915年の彼の他界後、どのように発展し、どのように適用されてきたのかを、科学的管理運動に関する第一線の研究者達が執筆した書物である。科学的管理とその発展、ビジネス・労働・管理・教育などの諸領域への科学的管理の影響について包括的な見解が提示されている。さらに、ファイスとギルソン、ギルブレス夫妻、ヴァンクリークといった重要な人々についての議論が詳細に展開され、ブドー社、リンク・ベルト社、デュポン社における科学的管理導入の実態が具体的に分析されている。
目次
第1章 科学的管理を回顧して
第2章 ファイス,ギルスン、ジョセフ・ファイス社における科学的管理
第3章 ギルブレス夫妻と動作研究論争
第4章 科学的管理と大学におけるビジネス教育の変容
第5章 メアリー・ヴァンクリークと科学的管理
第6章 組織的生産と非組織的労働―リンク・ベルト社の経営戦略と労働者の直接行動主義
第7章 科学的管理の普及―米英両国におけるブドー社
第8章 デュポン社における科学的管理とインダストリアル・エンジニアリング
第9章 ドラッカーの目標管理と科学的管理に対するコーポラティスト的批判