出版社内容情報
日本絵本賞受賞・親子で読んでほしい絵本大賞受賞作
『ねことことり』のもうひとつの物語―待望の続編!
◆日本絵本賞受賞作『ねことことり』の待望の続編!
◆作家・たてのひろしと、画家・なかの真実が再びタッグ。
圧倒的なスケールと美しい細密画で贈る、珠玉のファンタジー。
◆こぶしの枝を探し求める青い小鳥と、生まれつき匂いがわからない猫。通い合う心、つながる命―その先に芽吹く未来とは? 前作『ねことことり』と対になる本作は、小鳥の視点から描かれており、二つの作品を通して、世界がより豊かに広がります。
あおいことりは たいせつな いえをつくるために、
もうなんにちも もりからもりへ こぶしのこえだを さがしまわっていました。
けれど、こぶしの木は きりたおされ、こえだはどこにも みつかりません。
そんなある日、ねこにであい……。
日本絵本賞受賞作『ねことことり』の待望の続編。圧倒的なスケールと美しい細密画で、通い合う心、つながる命―その先に芽吹く未来をあたたかく描きます。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
130
もりのそこかしこからたくさんのとりのこえがしてきました。よるがあけます。東雲が嶺を染める見開きの絵に冒頭の言葉が添えられている。あおいことりが慌てて飛びまわり、針葉樹が覆いつくす山ではなかなか手に入らないものを探している。香りに誘われて近づいていくと、「ねことことり」の絵本の世界と結ばれていく。ねことことり、各々の視点から描く2つの本がとけあって、忙しさに忘れがちな互いを想いあう気持ちの大切さを思い出させてくれる。時とともに刻まれる心情が華麗に描かれている。花の香の結末は切ないけれど希望はつながっていく。2025/09/06