出版社内容情報
東日本大震災を知らない子どもたちへ
記憶を引継ぎ、希望を伝える写真絵本
東日本大震災から毎月東北へ通う写真家が、
震災を知らない子どもたちへ伝える、
東日本大震災と12年間の東北の人々の写真絵本です。
震災の悲惨な事実を伝えるとともに、
日々を生きることの大切さ、
日常が決してあたりまえでないこと、
毎日を大切に生きていこうという、
生きるメッセージが込められています。
2023年は震災で亡くなった方の13回忌にあたります。
報道とは違う視点から、東北を想い、
希望を写した、心に伝える写真絵本です。
内容説明
あの日を知らないこどもたちへ。2011年から12年間、毎月東北に通い続ける写真家が、伝え、繋ぐなにげない日々のたいせつさと生きるメッセージ。
著者等紹介
石井麻木[イシイマキ]
写真家。東京都生まれ。写真は写心。一瞬を永遠に変えてゆく。毎年全国各地で写真展を開くほか、CDジャケットや本の表紙、映画のスチール写真、ミュージシャンのライブ写真やアーティスト写真などを手掛ける。東日本大震災直後から東北に通い、現地の状況を写し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
59
涙が出た。希望も膨らんだ。いろいろなものが、ないまぜで押し寄せてくる。その先にあるのが、タイトルにある「ただいま、おかえり。」。ここに、撮影する人と、撮影される人の関係性が滲み出ている。ここに、目指すべき先の一つが確かにある。2023/07/13
ぶんこ
46
あの日から12年、短いようで長い。その年月、毎月11日には必ず東北へ行っていた著者。月命日には一人でいたくないと言う被災者の言葉。毎年命日に行く人は多いと思うが、毎月は少ないのではないでしょうか。被災者への思いの強さでしょうか、酷い写真より子どもたちの笑顔の写真が多い。みていると、つくづく子どもは社会の宝だと感じます。いつまでも、いつまでも笑顔の子どもを見ていたい。「ただいま、おかえり」の言葉に詰まった信頼を感じました。2023/07/25
ヒラP@ehon.gohon
23
あの大震災から12年経ちました。 12年の間に変わったこと、変わらないでいること、忘れたいこと、忘れられないこと、忘れてはいけないこと、様々な思いがあるけれど、誰もが歩き続けて来たのでしょう。 その地に通い続けて写真を撮る石井さんを、何がそうさせるのかを考えました。2023/08/15
Midori Matsuoka
12
東日本大震災から12年経ち、被災地に足を運び写真を撮り向き合ってきた写真家の石井麻木さんによる写真絵本。 大きな傷跡は被災地にも被災した人の心にも深く残っているのだろう。それでもカメラ越しに向けた笑顔や美しい風景に希望が見出せる。 「想像が追いつかないけれど想像します。」という一文が印象的だった。「写して伝えてほしい」という言葉を力にカメラを向けてきた石井さん。写真に残すことで記憶が風化されない貴重な作品だと思う。2024/12/06
奏
11
あの日から12年。震災を知らないこどもたちに、震災の事実を伝えるとともに何気ない日々の大切さを伝えたいという麻木さんの想いが込められた1冊。12年間毎月11日に東北に通い写真を取り続けた麻木さんの写真は震災直後からはじまる。子どもたちの笑顔と添えられる言葉に、涙がとまらない。写真の向こうの人たちとの麻木さんの信頼関係も伝わってくる。そして、自分の何気ない毎日を愛おしく感じ、大切にしたくなる。 2023/06/08