出版社内容情報
『家庭画報』2023年6月号の特集「アンリ・マティス希望の色と光」の現地独占取材で
撮り下ろした貴重な写真の中から、ページ数の関係で掲載できなかった写真を豊富に使用。
マティスゆかりの地を巡る旅行記のようなフォトブック。
マティス自身が“人生の最高傑作”と語る『ロザリオ礼拝堂』をはじめ、
生家、アトリエ、自身がキュレーションした美術館、よく通った南仏のマルシェなど、
マティスの人生と彼が見つめた風景を辿る。
内容説明
20世紀を代表する芸術家、アンリ・マティス。伸びやかな発想と自由な表現で80歳代半ばまで創作活動を続けた彼の画業と人生を、フランス各地にて特別取材。生まれ故郷のカトー=カンブレジから、傑作を生んだ地・ヴァンス、学びを深めたパリ、光と色彩に惹かれ晩年を過ごしたニースを巡り、旅行記のようなフォトブックにまとめました。
目次
ヴァンス・ロザリオ礼拝堂
Nord 生誕の地(アンリ・マティス家族の家;カトー=カンブレジ・マティス美術館;アンリ・マティス幼稚園)
Paris 学び、悩んだ日々(パリのマティス;ポンピドゥー・センター)
Nice 色と光に出合う(ホテルボーリヴァージュ;「レジナ」館、墓碑 ニース市マティス美術館)
Vence 傑作を生んだ地(「夢」荘(ル・レーヴ)
ヴァンス美術館
ヴァンスの噂話 シャガールのモザイク画)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaoru
86
「マティス 自由なフォルム」展で購入。生誕の地北フランス、若き日に絵画を学んだパリ、鮮やかな光と色がその後の創作活動を変貌させたニースなど彼の生涯にさまざまに影響を与えた地が紹介されている。カトー・カンブレージやニースにあるマティス美術館、ヴァンス美術館、幼稚園の『ミツバチ』と題された美しいステンドグラスの写真も。彼が心血を注いだ「生涯の最高傑作」ヴァンス・ロザリオ礼拝堂の鮮やかな青と緑と黄のステンドグラスとデッサン力が存分に発揮された陶板壁画など、極限までシンプルでありながら精神性を秘めた壮麗さに→2024/05/26
たまきら
44
新刊コーナーから。子どもの頃、一番好きだった画家はマティスでした。美しい色、東洋的な二次元の世界。比類なき切り絵…。この本では彼の世界を体験する旅になっていて、うっとりしました。もっと大きいサイズだったらもっと嬉しかったなあ。シャガールとのエピソードは彼ららしくてちょっとおかしかったです。2023/10/23
エル・トポ
21
新国立美術館「マティス 自由なフォルム」展で購入。同展ではヴァンス・ロザリオ礼拝堂の再現に感動したが、天井の照明、階段、聖水盆、告解室の扉等の再現しきれない部分もあったのですね。実は私も鑑賞時に天井が気になっていました。アンリ・マティス幼稚園のステンドグラスはモチーフがミツバチに見える!と言われてこの名になった事、この本で初めて知りました。これも礼拝堂のように、ステンドグラスで光を通したものを再現した展示が見たかった。現地に行きたくなって困ってしまう一冊。2024/05/01
量甘
12
マティス展を再び。マティスゆかりの地を巡る旅。冬の午前11時頃に撮影された『ロザリオ礼拝堂』のステンドグラスの美しさに惹かれた。シャガールとのエピソードが面白い。本と一緒に旅をしたくなる一冊。2023/10/31
灯火
9
マティス展の図録と一緒に復習がてら購入。 マティスが画業の集大成として装飾を担当した修道院、冬の午前11時頃に差し込む光が美しいんだというマティスの言葉通りの時間に撮られた写真が本当に綺麗。 会場で見た制作風景の写真で、晩年病身で長いステッキの先に筆をくくりつけて絵を描く姿が魔法使いのようだった。2023/08/23