出版社内容情報
垂涎の名品道具、自由自在な茶の世界。
当代随一の数寄者・潮田洋一郎氏が一茶庵・佃一輝宗匠と作り上げる、約束事にとらわれない茶事の数々。
究極の名品道具を、自在に、絶妙に、さり気なく使いこなす、至福の時間を一冊に。
珠玉の茶事9席を収録
重要文化財、重要美術品も含む、愛好家垂涎の名品茶道具を使いこなした一客一亭を収録しました。
通常の茶の湯の規格には合わない空間や器物も楽しむため、ときには煎茶が組み入れられているのも本書の特徴です。
迫力の写真と臨場感
すべての写真は、進行する茶事の現場で新規に撮り下ろしました。床にかかる書画や花、濃茶が練られる茶碗、
道具を賞玩する主客、そしてさまざまな角度から細部に迫った道具など、茶席の臨場感が追体験できます。
一客一亭の数寄談義
空間と器物がととのえられ、そこに亭主と客の交わりがあって、茶という場は成立します。
道具を介して交わされる主客の会話を座談形式でまとめました。思わぬ方向に展開する二人の対話も、茶事の魅力といえましょう。
内容説明
究極の名品道具で問う、自由自在な一客一亭。
目次
第1章 茶の湯の開放―葉山にて(洞庭湖;文を継ぐ者)
第2章 山中の居所―箱根にて(師弟;山居)
第3章 市中の隠―永田町にて(白梅;茶の仙郷)
第4章 薄茶の粋(楊貴妃;呉春の情;天の川;文会)
著者等紹介
潮田洋一郎[ウシオダヨウイチロウ]
1953年東京に生まれる。東京大学、シカゴ大学卒業。東京大学ヒューマニティーズセンターLIXIL潮田東アジア人文研究拠点名誉フェロー。LIXILグループ元CEO、元取締役会議長。八〇年代後半に裏千家の伊住政和氏との出会いで茶の湯を知り、九〇年代には一茶庵で煎茶にも親しむ。大師会、光悦会評議員
佃一輝[ツクダイッキ]
1952年大阪に生まれる。江戸後期以来、文人趣味の煎茶を伝える一茶庵宗家の当代。煎茶道とは異なる「文人茶」の伝承と再生をはかり、「文会」としての茶事を提唱。茶の湯文化学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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