出版社内容情報
戦争によって常に弱いものの命が無残にも奪われ、もてあそばれていく様を伝える、戦争を知らない子どもだちに伝えたい戦争童話集。
すべて「昭和二十年、八月十五日…」という書き出しから始まる12編の童話は、戦争によって常に弱いものの命が無残にも奪われ、もてあそばれていく様を伝えています。戦争を知らない子どもだちに伝えたい戦争童話集。
内容説明
70年目の夏。昭和20年8月15日の物語り。日本中のお母さんと、子どもたちに…。野坂昭如の戦争童話集全12話。
著者等紹介
野坂昭如[ノサカアキユキ]
1930年生まれ。1967年、『火垂るの墓』『アメリカひじき』の2作品で第58回直木賞受賞。1997年に『同心円』で吉川英治文学賞を、2002年には『文壇』及びそれまでの文業により、泉鏡花文学賞を受賞した。2003年、脳梗塞で倒れリハビリ中
黒田征太郎[クロダセイタロウ]
1939年大阪生まれ。1969年、長友啓典とK2設立。1994年、「野坂昭如/戦争童話集」映像化プロジェクト。2004年、PIKADON PROJECTを開始。2011年震災後、仮設住宅の壁画制作。国内外でライブペインティング・壁画制作・絵話教室等幅広く活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
18
個人の感想です:B+。「戦争と平和の本」読書会で紹介された本。野坂昭如の『戦争童話集』が元ネタ。黒田征太郞さんがこの本を愛読しているうちに、戦争を遠い過去の記憶として「忘れてはイケナイ」と絵本にした。12編で人が10人以上死に、動物も5頭以上死んでしまう悲しいお話が続く。この童話の書き出しはすべて「昭和20年8月15日」から始まる。戦争が終わった日だが、野坂さんは「日本人はいつの間にかあの戦争をなかったことのようにしてしまった。戦後というが(中略)戦争は気がついたときにはすでに始まっている」と言う2024/09/13
Sosseki
3
自分は人間嫌いなのか、人間に巻き込まれて動物が殺されていく話の方が辛かった。飢えによる死、終戦を知らずに起こった悲劇や死。戦争で「得」をするような時代ではないし、少子化の日本には、戦争に送るような若者はいないし、一人か二人の子を戦地に送るような親もいないと信じたい。2021/08/15
てらさか
3
どの話も悲惨で救いがなくて、とにかく悲しい。戦争体験者だから書ける壮絶な話だと思う。二度と戦争がおきませんように。2021/01/17
まな☆てぃ
3
野坂さんというとどうしても、蛍の墓やアメリカひじきのイメージなので、野坂さんらしい作品なのかは正直よくわからなかったけど、確かに忘れてはイケナイモノガタリ、です。字も大きくて全ルビ入り、本をあまり読まないような人にも読んでいただきたい作品。2015/12/24
Miki Shimizu
3
昭和20年8月15日の物語。童話が12話。絵がいっぱいで総ルビになってる。悲しいお話やけど、読まないかんよなー。小さい子にも読んでほしい。2015/09/13