出版社内容情報
ダウン症の赤ちゃんが天才書家と呼ばれるまでの成長物語。そして、絶望の中から力強く前に進む、一人の母親の成長物語。
NHK大河ドラマ『平清盛』の題字で知られるダウン症の書家・金澤翔子さんの成長物語です。ダウン症の赤ちゃんとわかって一緒に死のうと苦悩した母親が、いかに絶望から抜け出し、前を向いて生き始めたか。私たちが困難な日常を生きていく上で、心の支えとなる言葉がたくさん詰まっています。「祈りの力」を感じさせてくれる一冊です。
目次
第1章 翔子・0歳から3歳 生まれなければよかった(生まれなければよかった;奇跡の子 ほか)
第2章 翔子・4歳から10歳 涙の般若心経(幼稚園の苦労;五歳ですでに書けていた ほか)
第3章 翔子・14歳から27歳 『平清盛』の題字を書く(夫が早世;「もう、いいよ」 ほか)
第4章 翔子・現在 神様が舞い降りた書(自然美の向こうに;「お母さまを照らしているのよ」 ほか)
著者等紹介
金澤泰子[カナザワヤスコ]
1962年、明治大学入学。書家の柳田泰雲・泰山に師事。1990年、東京・大田区に「久が原書道教室」を開設。久が原書道教室主宰。東京藝術大学評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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美登利
81
書道のことはよく分からないけれど、翔子ちゃんの書を見れば、誰もが圧倒されると思います。彼女がダウン症であることを知らなくても、その書から発せられる力強さを感じることが出来ます。お母様の泰子さんが、翔子ちゃんを身ごもってから日本を代表する女流書家になるまでの奇跡が書かれています。母親の苦悩は翔子ちゃんの天使のような仕草に少しずつ救われていきます。書の素晴らしさより何よりも翔子ちゃんの持つ心根の温かさに神様は居るんだなという気持ちになります。母娘のそばには亡くなったお父様がいつも寄り添っているのです。2016/02/25
くろにゃんこ
26
「知能がありません、たぶん歩くこともできないでしょう」無限の可能性は全てを超えて、神様に通ずる書家となりました。ダウン症だから…という知らなかったことも色々ありましたが、結果私たちではできない見方をしていてそれが何とも尊いものだったりすることに驚きました。風神雷神が好き。2022/01/29
くみっふぃー
12
先日行った翔子ちゃんの個展の会場で手に取った本。翔子ちゃんは神様がこの世に送り出した天使だ!いつも、翔子ちゃんの書には不思議なパワーを感じるのだけど、その理由が少しわかった気がする。ありがとう翔子ちゃん、泰子お母さま。2016/01/22
のび太郎
4
ダウン症の子は天使、だと聞いたことがある。本当にそうなんだとよくわかる一冊。祥子さんの才能を見いだしたお母さんもすばらしい。2014/01/11
konaka
2
3/52014/05/10