出版社内容情報
反響の大きかった人気連載の単行本化。守りたい染織文化を取材した資料性、保存性の高い内容です。
反響の大きかった人気連載の単行本化。守りたい染織文化を取材した資料性、保存性の高い内容です。
内容説明
うちでやらなくては!途絶えそうな染め織りを覚悟を決めて支える職人たち。守りたい手仕事の記録。
目次
第1章 守りたい染め織り(うちでやらなくては! 村山大島紬;「一番」になりたい 薩摩絣 ほか)
第2章 技の力(金で彩る 金彩・1;金彩、いよいよ華やぐ 金彩・2 ほか)
第3章 日本の糸(日本のいと1 蚕種;日本のいと2 養蚕 ほか)
第4章 能うつしのきもの(老松;船弁慶 ほか)
著者等紹介
檀ふみ[ダンフミ]
女優。「日本の面影」「藏」「山桜」など国内のドラマ、映画に数多く出演する一方で、英BBCや米KCETとの共同制作ドラマや、オーストラリアでの舞台などにも参加。第17回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。司会や朗読にも定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
喪中の雨巫女。
8
《私‐図書館》確かに着物を着る人は、減ってしまったが、もっと深刻なのは、それにたずさわる方々も、減ってしまってるり淋しいなあ。2013/03/07
ふう
3
きもの専門の季刊誌だからこその、一流の作品のオンパレード。着付けは大久保先生。檀さんがうらやましいです。糸一つとっても蚕種、養蚕、製糸。人の手が介在することで、軟らかく、弾力が生まれる不思議。染め織りだけでなく、糸に関わるさまざまな技法の一つ一つが危急存亡の秋にあって、伝統工芸の粋を一望するかのようなこの本、これほどのきものたちが、もう二度と産み出されないかもしれない、という危機感を強く感じました。それにしても、紫根染にしろ、平良敏子さんの芭蕉布にしろ、どれ一つとっても袖を通すのさえ畏れ多い逸物です。2014/10/25
僕素朴
1
面白かった!「きものサロン」の記事をまとめたもの。北川弘繪(ひろえ)さんの手紡ぎ糸の帯、素晴らしい織り柄と質感。木綿でこんな表情が出せるのか。川越唐桟の力織機はもう動いていないの?サンプル帖で生地を残せば後世に復活されるかもと望みを託すしかないという。芭蕉布のための糸芭蕉は、マラリアを恐れた米軍に蚊の発生源として伐られてしまった。沖縄の戦禍は本当に大きいんだなあ。能登上布の絣は独特の櫛押捺染とロール捺染。白鷹御召の絣は(村山大島同様)板締め。絣板は消耗品で持って10年。使うほど傷むリスクが大きくなるが、→2019/06/02
百花
0
「檀流きものみち」第二弾。紬を主に、日本つづ浦々に生きる手仕事を取材して歩く。根気と熱意、技術、なによりもその手仕事への愛情がなければかなわない。しかし、後継者がなく閉じられてゆく工房があるのも現実。檀ふみさんの美しい着姿に惚れ惚れしながら、取材した記事を読む。長く着物愛好者を自負してきた私もまだまだ知らないことだらけだ。ここで学んだことの何分の一でも娘に伝えていけたらよいなと思う。2018/04/28