出版社内容情報
2011年話題のドラマの主人公、江(ごう)の半生を描く歴史小説!
大河ドラマの主人公である浅井三姉妹の末娘・江の波瀾に満ちた半生を、現代の視点で鋭く描いた歴史小説。戦国の覇王・織田信長の妹・お市の方の娘に生まれ、二度の結婚を経て徳川秀忠の正室となる。姉は豊臣秀吉の側室・淀殿。秀忠との間に2男5女をもうけ、二代将軍の御台所として大奥の最初の支配者となるが、母としての想いは何だったのか…。
第1章
内容説明
近江の浅井長政とお市の方の三女として生まれた江。生後まもなく伯父・織田信長が長政を討ち、母と三人の娘(姉は淀、初)は小谷を出る。後に母の再婚で北ノ庄の柴田勝家のもとに。その勝家も秀吉に敗れ、母は勝家と共に自刃してしまう。秀吉のもとから佐治一成に嫁いだ江だが、秀吉により離縁の憂き目に。秀吉の甥・羽柴秀勝と再婚するも、夫は朝鮮で病死。天下をとった秀吉は、徳川家康の息子・秀忠と江の三婚を決めてしまう…。戦国乱世の時代に翻弄されながらも、女としての幸せをつかむために懸命に生き抜き、徳川三代将軍・家光など秀忠との間に子女七人を儲けた御台所・江の半生を描く。
著者等紹介
中島道子[ナカジマミチコ]
福井県三国町生まれ。実践女子大学国文科卒業。日本ペンクラブ会員。明智光秀公顕彰会副会長。福井工業大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆エンジェルよじ☆
13
波瀾の江の生涯。といっても割とあっさりしていたなー秀忠に嫁いで竹千代の乳母で後の春日局との確執が中心。最期はどちらも母として自分のお腹を痛めた子供たちの顔を浮かべて世を去る。母としての2人の気持ちを思うと辛くなった。2011/08/03
鳩羽
4
江の人生のどの辺りに焦点をしぼるかによって、小説の雰囲気がやっぱりだいぶ変わってくるみたいです。この小説では、徳川に嫁いで、後の春日局であるふくとの確執の辺りがメイン。普通の姫様で奥方という感じで、淡々。2011/04/13
バーベナ
1
徳川3代将軍家光の母:お江と、その乳母:春日局の確執。春日局の健脚に驚き。次の跡継ぎを家康に直談判するため、1日で箱根の山を越えて三島宿まで!事実かどうかは置いておいても、やりかねないほどの念を感じます。面白かった。2013/01/11
座敷ワラジ
1
愛憎と銘打ってあるだけあって、欲望むきだしな人ばかりで、波に揉まれ、流されていく様に読んでいくうちになんだか切なくなってきました。2011/07/13
お市の方
0
ここまで、リアルな江のお話は、読んだことがありません!! 豊臣と徳川の架け橋になった江の脳裏には、織田と浅井の架け橋になるべく、死力を尽くした、母・お市の方の姿があったのかもしれません。