内容説明
巨匠バルテュスの終の住処となったスイスの山荘「グラン・シャレ」には和の心を尊ぶ節子夫人のうつくしい時間が流れています。古いものを再活用するインテリアや四季のガーデニング、リフォーム手芸など、節子流・暮らしのレシピ集。
目次
1 わが家―グラン・シャレ物語
2 花のあとさき―季節から気の力をいただいて
3 手が紡ぐ豊かさ―私の手芸アルバム
4 慈しんだ布や着物を―再生
5 スイスの愛らしい村々へ―手仕事礼賛
著者等紹介
クロソフスカ・ド・ローラ,節子[クロソフスカドローラ,セツコ]
東京生まれ。旧姓名、出田節子。1962年、上智大学フランス語科在学中に初来日中の画家バルテュスと出会う。67年、結婚。ローマのアカデミー・ド・フランス“メヂチ館”で女主人として館長のバルテュスを支え、ローマに暮らす。館長職退任に伴い77年、スイスのロシニエールにあるグラン・シャレに移り住み、現在に至る。自らも画家として活動を始め欧米で個展を開催。2001年、バルテュス死去。02年、バルテュス財団発足とともに名誉会長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
これでいいのだ@ヘタレ女王
19
バルテュスの妻でもある節子氏。品が良く、美しい女性ではあるのだが、独り身になっても、晩年夫が望み、ローマからスイスの人里離れた地に住まい続けても、何時も美しく装い美的センスをフルに駆使し、手芸、園芸、絵を描いたり 常にポジティブに生きる私の憧れの女性。ヨーロッパ文化、日本文化、どちらの行事も大切に暮らす。こんな、大きな屋敷を維持管理するのも大変だろう。そんな大変さを微塵も感じさせない姿。ページを繰る度溜め息しか出ない2015/01/12
kinoko-no
3
華やかな環境に身を置きながらも、元々あるものを大事に、工夫しながら他のものへと手作りしていく。そんな姿勢がとても美しい。美しく暮らすとはこういうことを言うのか。言葉も丁寧で、まねしていきたいと思いました。2011/02/02
de sang-froid
3
婦人の身の回りの手作り品の多さに圧倒される。chapter5「手仕事礼賛」のスイスの精密なレースには驚愕。2010/05/29
m
2
生前、自らを芸術家ではなく職人と呼んだバルテュス。その夫人の、豪奢でありながら手作りの温もりに満ちたスイス最大の木造建築での暮らし。スイスの山々と自然、そして留袖や小紋の単衣姿で艶然とほほ笑む夫人の姿の華麗なミスマッチ。 2009/12/26